拡大ルーペアームライトの修理

拡大ルーペスタンドの蛍光灯が切れていたのでアームライト版の拡大ルーペを作業机にセットして四人分の机を確保しようとした。迎えた子供たちがモノづくり体験をしている間は、静かに集中しているのだが物が出来上がってきて更に次に進みたいという思いにあるのに他の子供たちが作っているのは待っていられなくて大人しくしていないのは子供だから仕方がない。普段みかけない、レンズに蓋が付くスタンドがあると意味もなく開け閉めするのは子供あるあるだ。そして蓋のあいたままのアームライトがあることも忘れて椅子の上に膝立ちになって腕を振り回したので蓋をとめる付け根の樹脂が折れた。さすがに力がかかる部分なので生半可な接着や溶着を試みてもだめだった。

折れた部品を採寸して上面に幅広く拡大して接着する構造の部品としてABS樹脂で3Dプリントする形で設計してみた。

蓋が跳ね上がる構造なのでそのあたりの検討も必要だった。
出来上がって、アセトン系の接着剤で溶着した。実際の仕上げにはリューターを使って蓋の開閉がスムーズになるように削って調整した。

子供が机の上で使うのには不向きだということを再認識したうえで切れた蛍光灯タイプのスタンドの修理を進めている。

3Dプリンタで治工具作ってみた

友人が楽しそうなギミックをアイロンビーズとIchigoJamとサーボモータで作っていた。夏から秋のイベントで沢山キットにして出したいらしい。

でも、そのメカの針金工作をどうするかで悩んでおられたので3Dプリンタで設計デモ
して試作提案をしてみた。こちらも治工具の勉強になった。部品の一部はこんな形です。リンクで動作が確認できます

 

小学生3名に電子工作スターター指導

組み込みの里木更津教室として開けたのは久しぶりだった。
母校の木更津高専近くにお住まいの方からの問い合わせがあって再開することになった。二家族いらしてそれぞれお母様と息子さんという形でお子さん3名。6年生と3年生の混じった形で友達とご兄弟ということだった。

初めての半田付けで広い銅箔面に半田付けするという意地悪ではなくて面を温めるという感覚の練習でぬれ半田ができるかに取り組んでもらった。悪戦苦闘をしていたが、次第に皆さん半田ごてで温めるためにはどうするのかを体感してくれたようだった。

電子さいころ用の部品を確認しながら、3人に渡し背の低い部品から順次挿入して向きを確認してリードを押し広げつつカットするのが難しいようだ。短く切りすぎて、半田付けをする前に落ちてしまう子もいた。失敗したことで次はしっかりやろうと頑張っていた。

ご兄弟できた二人は、半田の送り量が要を得ず半田の海でショートしたりしていたので吸い取り電線や吸い取り器でパターンのショートが解消するように指導する。吸い取り器も吸い取り電線も使い方学んでいくようだが、もともとの良い半田付けの指導が不足していたなと反省する。もう一人のお子さんは元々半田付けの量が適量なのかそうした問題はなかった。実際の基板で二か所程度はそれぞれの物で模範を見せたうえで彼らの半田付けを順次させてみて個々に指導確認してからあとを任せる形にするのがよいだろう。

マイコンの半田付けには、ピン揃ったが活躍するのだが、これは子供たちがとても気に入ったようだ。LEDの向きなどを確認してコイン電池を付けてあげて試運転だ。大体どの子の作品も何か所かのLEDが点灯しないか、不安定だったりする。症状別にルート確認のマップを作って置いたらよいかもしれない。半田付けの不良が大半なので、半田の色を見ていけば大概の問題は解決する。

半田の海にはならなかったお子さんも一か所のLEDがおかしかったが、ルートの半田付けを確認して色の悪い個所を半田付けしなおして解決した。ほかの二人も海を解決してからも何か所かの半田付け個所を対策して解決した。賑やかにそれぞれの机の上で歓声があがりお母さん方も声をかけていた。実際のお菓子のケースに入れてみるとあたったり向きが光の向きに不満があったりするので裏側の足の長さを切って揃えたりという仕上げ作業は夢中になって各人が進めて時折治せないモノは手をあげて応援要請をしてきた。

半日という範囲で皆さんが仕上げられるのが丁度良いペースだといえる。

 

洗濯干しのパーツ複製(2)

ピンチがぶら下がっている部品は色々だけど、壊れるものだ。

バネがあって伸縮しないと構造上は難しいので、今回はナイロンで作ることにします。

スキャナで取り込んだ

全体をスキャナで取り込んでからPNGにしてからInkscapeに取り込みアウトラインをベジエ曲線でプロットしていきSVGで図形をexportする。

Fusion360でsketch作成にしてSVGを取り込む

Sketchにて、直線と円弧の組み合わせで閉じるように作図していく。
この時は上半分のみでよい。面を構成する点を二次元で作図しておく。
ざっくりでよい。

実際の部品の厚み方向についてノギスで測定して各部分をその厚みの半分だけ押し出しする。

色々外形を調整してから、ミラー処理を施して

キーとなるサイズをスケーリングで調整する

STLに出力する

slicer (QIDIPrint)に読み込ませる

印刷向きを倒して、複製してスライスする

造形を簡略化して最終形になった。

 

 

逆ポーランド方式の電卓キットを作ろう

組み込みの里で、長年利用してきた逆ポーランド方式の電卓が多数ある。歴代使い込んできたモデルを中古で再入手したり、最新型モデルを買ったりとしてきた。写真にあるのは日常に利用しているHP-15Cというものだ。動作ステップをプログラミング出来るものでもある。
この逆ポーランド方式の電卓には=キーがないので、困惑する人が大半だ。学生時代から誰かが借りていっても使えないといってすぐに返されるというメリット?もある。

複雑な計算式を解法していく上では綿密に対応する括弧を確実にインプットしたりすることもなく、最奥の点から手計算で解いていくというやり方なので逆にインプットミスも少ないのだ。当時は日本語方式と呼んで売られたりもしていた。

3に5を足すという形なので  3 に 5 + というステップで答えが出る

計算式通りというやり方だ 3 + 5 = となる。

逆ポーランド式(RPNと略す)の電卓では区切りとなるキーがENTERというものになる。

スタックは4段あり、最上位(X)が表示されている。

ETNERというキーが操作されるとそれまで入力された数値・結果がスタック(Z->T, Y->Z, X->Y)にプッシュされる形になる。

二項演算をした場合にはX, Yで演算を行い、スタックから

順次ポップ(演算結果(x,y)->X,  Z->Y, T->Z, T) されてくる。

今回作ろうとするモデルは、この写真の機能を実現したキットだ。

メキシコの方が設計されて出されている。基板や部品は中国で手配されているようだ。

以下のサイトで販売されている。今回はアルミパネルと3Dのケースを手配したので
63ドルほど、更に送料がFedexで25ドルかかった。

https://www.tindie.com/products/hobbystone/px-15c-an-hp15c-emulator/

表面実装部品はないが、沢山のタクトスイッチを揃えて実装するのは少し大変だ。

なお3Dプリンターでケースやキートップを作り、PDFのラベルを貼り付けるという形も取れるようだ。その場合は50ドルくらいになる。

セオリー通りに背の低い部品から実装していく。
タクトスイッチはそれぞれ1ピンだけ半田付けをして、都度垂直を整えてから次のピン
を半田付けするという形で進めていく。

液晶表示器の下にATMEGA328が実装されて、液晶表示は両面テープで留められて
基板とはヘッダーを半田付けして接続される。ファームの書き換えは、背面にコネクタがある。キットのマイコンにはファームが書き込まれている。

バックライトが付くのは実機にはなかったことでした。

大きさを比較すると少し小さくて、厚いです。

サイズ比較

電池はCR2032を無骨に挿入する形なので交換するのに
振り回すか、ドライバで開けるしかない状況でした。

対策として電池を交換できるためのハンドルを設計しました。
こちらの載せて挿入すると取り出すときにはつまんでロック
を外して引き出せるようになります。

電池ホルダー

PLAで作成しました

電池向きを合わせてキャリーをかぶせます

出すときには、少し出ている爪を挟むことで引き出せます

年代物の電卓を整備する

この年代物の電卓はパーソナルモバイルコンピュータの走りともいえるマシンかもしれない。クリック感のあるキーボードと単三電池2本で動作する2MBのRAMを搭載したモデルだ。MSDOSが搭載されて、123までも搭載されている。PCMCIAスロットにはFLASHメモリーカードも5MBとか増設できるというものだ。1993年に発売されて購入したから今年で30年近くになる。経年劣化で液晶はこのような状態だ。

裏ブタにある、爪は片側が折れてしまっていたが一つは生きていたので採寸して3D印刷して再現できた。

パネルカバーを剥がして、偏光板と液晶の間にある接着剤が劣化して酢酸のようなにおいを出してとても臭い。

偏光板を剥がすと臭いはとても強烈だ。

アクリボンドの溶剤で接着剤を溶かしつつ樹脂へらでそぎ落としていき、偏向板をカットして液晶に載せた。特に液晶との間に接着剤は塗布していない。
液晶カバーの縁に両面テープを貼り付けた

無事ハイコントラストで液晶も復活となった。

背面の電池蓋も同様だが、後で別の材料で自宅プリントしたいと思う。これはPA12という素材でDMM.makeで印刷したもの。

 

ポップコーン作りのサポート道具

業務スーパーでは、ポップコーンの材料をいろいろと売っているようだ。地元で手に入るものは150g入りのパックで一回の目安は自宅では50gが鍋のサイズからは手ごろなのだが、作る際に計量するのは面倒くさいという愚痴を細君が漏らしていた。

二回やると最後の一回はそのままで50gなのでそのまま使えばよいのだが、とりあえず解決策として重さではなくて三等分する道具を作り、そのまま保存容器にできるようにすることにした。

150gの分量は容量では180mlだったので、60mlの容量になるように設計した。三次元CADでは適当に設計した底面の面積も計算してくれるので、高さは60mlから割り出して適当に余裕をみて蓋が回るときに当たらないようにした。

洗濯干しのパーツ複製[1]

洗濯ハンガーのピンチは、プラスティックなので紫外線の性でパーツが劣化する。
少しずつ減っていくのも悲しいので。複製する。

これは簡単な構造なのでさっくりと計測して二次元で作図して
押し出したり、回転したりして仕上げる

予備も含めて少し作っておくことにしました

昔のラジオ調整に必要な測定器いわゆるSGになるFGとか


組み込みの里では、311を契機に活動準備をして無線離れした子供たちに向けてラジオ制作に親しんでもらおうと画策してきた。所謂スーパーラジオなのだが昔とは貨幣価値も異なる現代において1000円程度でキットが手に入る時代となっている。今ではモノづくりの舞台が日本から離れていることもあってこうしたキットも中国から入手したりする時代となっている。
測定器の進化や低価格化も進んでいて所謂デジタル測定器の一環として任意波形発生器が昔のオシレータ替わりに変調もかけられる仕様のものが安く手に入るようになっている。DDS型のスペック進化で60MHzとか80MHzまでも守備範囲となったファンクションジェネレータなのである。今どきの高専などにある機材は古色蒼然とした印象のデジタル化になった蛍光表示管式の韓国製FGだったりする。組み込みの里が始まったころに出たモデルだからそろそろ9年目となる。今でも秋月電子で扱っているのだが、こうした機器が掲載されている時点でそのジャンルは既に時間停止している印象でもある。遥か昔で言えば、リーダー電子やトリオなどの測定器メーカーがSGとして作っていたラジオ調整用のものが気が付くとクロスオーバーしてしまう事態になったようだ。
オシレータとしてDAで様々な波形が出せるというコンセプトのファンクションジェネレータとしての本分を満たすものがある一方で、発信源として2ch搭載したモデルを拡張して信号をミックス(変調)できるようにしたモデルも出てきた。中華市場で進化してきたこうした計測器が鎬を削っている。プロトタイプなのか初期マーケティングなのかアマゾンなどで破格で売りだされていた。20Mhzまでの単出力だった韓国製モデルは4万円弱だったが、60MHzまで出せる相互変調も可能な二出力モデルが4500円という値段だったので、2もなくクリックしてしまった。簡単に使えるという意味ではラジオ調整にも他のデジタルの目的でも使えそうな印象だ。今ではアマゾンでも1万円越える価格になっていて、この種のものにありがちなコピー品というかパネル違いだけのようなものが多く出回っている。買い求めたものがオリジナルだったのかどうかも不明だ。組み込みの里にはかつてのhp時代の古い計測器をヤフオクなどで収集してきたのだが、今どきの計測器に切り替えることで、コンパクトな環境になるのも事実だろう。
オシロスコープなどはブラウン管からのシフトで小型化になり今ではトリガ機能の説明をすべきなのか、デジタル化ゆえにSTOPで画面停止をしている学生を前にしつつも説明指導はしている。大切に直して使おうというのが正しいのか、修理するよりも技術革新などで遥かに安くなってしまった機器に買い替えるべきなのかどうかも悩ましいのだろう。里の風景や非常勤での実験指導の風景などから見えてくる現在を感じつつ先に進めるための改善につなげたい。

MiniTool Partition Wizardを使ってみた

背景
里に当初買ったマシンは展示品にしてあったWindowsマシンだった。7が確か入っていたマシンだった。1Tのハードディスクでi5に4GBメモリという構成でテレビチューナー搭載でテレビパソコンとして録画機能を使ってほしいといったモニター一体型コンセプトのマシンだったらしい。しかしドライブはそうしたターゲットユーザーに向けて50GBのみCドライブにしてあり、残りパーティションはDドライブという構成で8年余り使ってきた。
Cドライブの必須のマシン構成を無視したメーカーは、余計なアプリなどを使わない想定でもあったのだろう。調整しつつも使ってきたのだがついに更新すら出来ない状況に陥った。Dドライブは200GB余りしか使っていないのだがCドライブには4GBしか残っていない状況でWindows10の更新が出来ない状況となった。

パーティション操作と内容を壊さずに予備のDiskなしで出来ないかという思いで、表題のツールを使うことにした。
ちなみに今回の目的にはフリーではなくて有償バージョンに上げる必要があった。

手順としては、
1.Dドライブを分割する。
2.新しい領域をドライブにする。
3.Dドライブの内容を新規領域に転送する。
4.Dドライブをパーティション開放する。
5.Cドライブを隣接連続する領域を使って拡張する。
6.新規領域のパーティションのドライブ名をDにする。たが
こんな流れだった。

MiniTool Partition Wizard Free Editionはここから落とせる。

実際にやってみると手順1で空いたパーティションをドライブに出来なかったのだが、これはパソコンの保全などの目的のデータ領域として別に2つのパーティションがとられていたためにPrimaryドライブにすることが出来なかったという理由だった。拡張した領域については論理ドライブにすることでMBR構成の制限から抜けて次に進めることができた。パーティションのサイズ調整などのアクションは当然Windowsのままでは出来ない操作なのだがこうしたアクションをWindowsのGUIで自在に設定した結果を手順としてキャッシュしてリブートする際に別システムがフックして分担動作する仕組みとなっていた。ハードディスクが健全な内に、こうしたソフトを使わないと大変なことになりそうだったが進めることが出来た。

やりたかったパーティション間のデータ移動や隣接パーティションとの結合などの機能については有償版に更新する必要があり、更新したうえで進めた。一年間のサブスクリプション契約となるので解除を忘れないようにしないといけない。250GBほど使っていたパーティション間の移動は一時間以上を要したがトラブルなく完了した。最終的にCドライブを450GBとしてDドライブに残り500GB以上を残すことにした。ツールの使い勝手で困りそうなのは古いマシンでMBR構成となっている場合のPrimaryと論理ドライブの制限などが想定されるが、まずは使いやすく目的を果たすことが出来た。

ようやっと目的のWindows10の最近のシステム更新がかけることができてCドライブ圧迫に怯えずに過ごせるようになったので感謝している。