NC加工をしてみる(2)

微妙な配置にあるのは、今回作成したリレー制御基板の穴加工位置についたガイドである。適当にリブをつけて強度を持たせようとしているのだが、矢印をエンボスにしてあるのは、ターゲットの基板の角に寄せるためのマークである。

ABSもしくはポリカーボネートで明日作成する予定だが、下にはエポキシ基板も当てようかと思っている。実際にはシャコ万力で押さえてハンドドリルまたはボール盤であけることになりそうだ。

位置精度が必要なものは、あとArduino UNOのマウント部分もあり、同様なガイドを作成する予定だ。下の穴あけを依頼すると加工費用だけで材料の25倍以上の費用となるらしい。工賃は馬鹿にならないし、実際に先日配置の指示だけを紙に出して貼りつけて穴あけを試みたのはNGだった。少なくともオートポンチを施工すべきだったようだ。

精度を出すのが難しいことは確かにその通りなので専用冶具を3Dプリンタや基板加工機で作成するのは今風なのかもしれない。

NC加工をしてみる(1)

実用的なNC加工を直接試みようとすると現実的には、素材の固定やサイズなどの制限がありまた工夫が必要となります。里にあるNC加工装置は、オリジナルマインド社のQT100とCIP100あとはsmartDiysのFaboolLaserMiniです。

今回IoT装置となるものは、配電ボックスなどに用いられるタカチのケースなのですが、搭載部品となるArduinoや専用シールド基板などを内部のベース板に取り付けるための穴加工が必要となります。ほかにもいくつか取り付けるパーツはあるのですが、精度が必要なのは前述のものたちです。樹脂でできているベース板なのですが裏側にリブがあったりして実寸の穴位置加工図面を貼り付けてボール盤でトライしてもらいましたが、うまくいかないというのが経緯です。

この板自体は安いものですが、本来は現地でブレーカーなどを止付けたりするもので精度の必要な穴位置が要求されたりはしないものなのでしょう。一応メーカーサイトには加工受付のリンクもありましたので、クライアントの意向もあって見積もり問い合わせをしてみました。ざっくり追加の穴加工16箇所と材料込みで一枚の場合には7000円なりということで中間マージンもあるのでしょうが、さすがにクライアントさんの要望範囲ではなさそうなので丁重にメーカーさんにはお断りを入れつつ、数量的には100台くらいの加工までをしなければならないので再度見積もりはお願いしました。

精度の必要な穴加工を実現するための冶具作りをNCで行うのが現実的かと思われましたのでガラエポ基板かアルミ板を加工してブロック単位でゲージを作り、さらに必要であれば垂直精度を助けるためのガイドパーツを3Dプリンターで作ろうというのが今回のNC加工トライアルとなります。大きなサイズのNCフライスがあればよいのですが、あいにくと160×100がサイズ制限となるので精度の必要な基板取り付け部分などのブロック単位で冶具を作ることにしました。

この週末は、その報告ができるかと思います。

BLEを使おうとしたら嵌ったerror: too many asp_ble_gattc_open(esp_gatt_if_t, uint8_t*, bool)’

ESP32の開発環境をArduinoに構築してとりあえず、LEDテープが動作したりするのは確認できたので、bleを使うために最新のライブラリを取り込んでみたのだが、表題のエラーがでる。ソースコードを確認していくと新しいライブラリで新たなincludeディレクトリとしてapiというものが出来ていた。まだBLEが最新版に統合されていない状況で個別にかぶせる形で展開したためにエラーとなる関数のヘッダーが新旧と同時に存在して探索パスの順序から古いものが参照されていたというオチだった。

apiに存在しているもので、上のディレクトリにあったものは削除することで解決した。

私の場合は、D:\User2\Documents\Arduino\hardware\espressif\esp32\tools\sdk\include\bluedroid

ここの下に新しいBLEライブラリはapiというヘッダが作られていた。

Arduino 環境 1.8.5
ESP32 最新版
BLE  0.4.16

Arduinoプラットホーム活用の形?

先日作成した、ショットタイマーの操作アプリの依頼を受けて地元学生に開発アルバイトとして展開している。高専学生のバイトとしては、手頃で勉強にもなるということで、見込みは開発時間は10時間凡そ2日で出来ると踏んで依頼元には見積をしてゴーサインが来たのだった。監修のオーバーヘッドと里の利用費用も加算している。とはいえ破格な汎用に使える今どきの携帯アプリはweb apiで作るとマルチプラットフォームに対応が済むらしい。

1日目は、仕様と開発環境のすりあわせを調査がてらしてもらった。ランチ交え始めたのだったが検討を進めてもらうと実は生憎と作ってあったショットタイマーに付けていたBT2.1世代のモジュールに対応するのは難しいらしくBLEに移行する必要があるらしい。旬のIoT環境で様々な物に対応していくのはそうした事なのだろう。Androidに限れば出来るらしいのだが。

依頼元に確認メッセージを入れて開発に使用したArduinoUNO+BT2.0からの移行提案をプランをいくつか示して問い合わせを入れた。ほどなく回答が届き対応機種を減らしたくないという大本の要望に基づいてBLEへの移行となった。

既に開発段階で採用しかけたものが最近流行りのESP32だったのでこれもしくは他のモジュールにするかは納期と完成度次第ということでアプリ開発アルバイトを進めるために、先ずはベースの環境をIoT Expressに戻して当時課題だったメインデバイスのテープLEDの駆動とピン割り付けなどの変更をした。

テープLED自体は、割り込み制御でイケる感じだった。途中で投げていた環境だったが回路図と皆さんのネット情報には解離があり、少し嵌まったが問題なく解決した。実装としてはもう少し互換性を保つ方法もあるのではないかと思うがいたしかたない。

Arduino Leonardoの再生処置

組み込みの里を始めたころに導入しあったArduino Leonardoだったがラッチアップでも起こしたかのようなふくらみがチップ表面にあってたぶん何かノイズで壊したような経緯があったのだろう。先日Arduino UNO r3についていたATMEGA16AUの故障問題があって張替に挑戦したのだがQFNのリードレスパッケージでは挑戦しても報われなかった。

Arduino Leonardoでは周辺チップの取り込みがなされていてUSBも話せる豪華なチップが乗っている。幸いにもQFPのリードが周囲に出ているタイプなのでチップを張り替えることにした。取り外しにもちいるのは、低温で溶けるタイプの鉛フリー半田LEOなどを使って周辺リードを全て半田で満たしてしまうというやり方だ。ただし、今回のケースではチップ固定するための接着剤が付いていたようで加熱して糊が柔らかくなるのに時間が必要だった。

外した後はフラックスリムーバーで綺麗にしてから交換チップを仮止めするのだが、なかなか位置決めが難しい。4方向のリード位置がOKとなったら1か所のみはんだ付けして固定してから再度確認して良ければ、全体に一気にはんだ付けをして、吸い取り電線で余分な半田を取り去るやり方で進める。

拡大鏡を使って半田付け箇所を確認していき問題がなさそうなので、Fuse設定などを書きこみファームも更新しましたが、最終的にUSB側を挿入してもWindowsが認識しないので、今度はテスターでチップのピンと対応する周辺やランドとの接触を確認して導通試験を試みましたが問題は見つからず。

はてと確認に利用したUSBケーブルを使って携帯とPCを接続しても無反応で携帯のみ充電が開始されました。そう、確認に用いたケーブルの間違いでした。疲れましたが、これを機に充電ケーブルにはマークを付けることにしました。

ローカライズされた中華Arduinoの世界

先日、ArduinoUNOベースで急遽製作納品することになった案件があり当初はAitendoからESP32ベースのIOTExpressを利用する予定だったのだが、ワイヤレス対応の問題から逆にBTユニットとUNOという組み合わせで対応したのだった。偶々、知人から寄贈いただいていた訪問客対応用のUNOがあったのでこれを流用して対応したのだったが、二個新たに購入することにした。

本来は、正規ルートで購入すべきなのだが怖いもの見たさでAliexpress経由で純正互換と見えるもの(CH340Gなどを利用していない)を購入手配してみた。

届いたものは、こちらです。

堂々とホログラムまで入れて中国製造の印刷も入ってます。価格は1500円弱

スイッチサイエンスさんから購入した正規品は、同社のベースに固定してありますが、来たものは個別に進化を遂げていて単体でプラスチックのベースが付いていました。実装した部品のリードなどが当たることもなくなり優しい設計となっていますね。

中国でモノづくりが爆発している中で潮流として活用されているものがArduinoのプラットホームでもあるのでしょう。箱にはwww.arduino.org.cnというサイトが記されていますが本家とは離れて唯我独尊といったたたずまいです。もう何が何だか・・・

二枚購入したのですが、1枚には16Uのファームが正しく書き込まれていなかったようで認識しなかったので、AVRISPとATMEL Studioを用いてファームの更新を行いました。双方とも使えるようになりました。

 

 

コネクタピン入れ替えの道具

コネクターのピンが統一されずに設定されているケースがあります。WS2812Bが連結している。NeopixelというテープLEDケーブルでもありました。そんな時に活躍する工具です。

モノタロウさんで購入しました。
その名も端子リリースツールセットで幅がいろいろ揃っていて5本セットです。この工具でピン単位で圧入している爪で止まっているタイプのもの(SMコネクターなど)に対応できます。

https://www.monotaro.com/p/0227/8702/?displayId=5

 

大型タイマーパネルを作る

大型のタイマーを作ることになり、開発要請元のご希望はアクリル板でカバーしてほしいということでしたので背面をマットな黒アクリル、前面を透明アクリル板で構成して間にNeoPixelのLEDを並べるというもので、透明モールを使うというものと、防水カバー付きのNEOPIXELをそのまま使うというものの2種類を作りました。アクリル板を挟み込むのはアルミチャンネルで、コーナーにカバーとコアとなる部品を2つ3Dプリンターで作り構成しています。

コアとなる3Dパーツと45度加工したアルミチャネル

Arduino UNOとBT-HC05

コーナーパーツは外側カバーと、内部コアです。 この積層方向はちょっと弱かった気がします。

外殻部品でなかのコアとアルミフレームを締め付けています。

NEOPIXELを150球使っています、電源は5V 8Aというものがアマゾンで見つかりましたが、NEOPIXEL用途のようですね。セグメント表示用のアプリは、この後作りました。

足の長いピンソケット

足の長い、ピンソケットが届きました。使い道は、ESP32 DevKitのような幅広のモジュールをブレッドボードに刺して使いたい場合にジャンパーがさせないということから、こうしたモジュールのICを変えて上からはピンソケットでジャンパーが出来ないかということです。aliexpressで手配しました。送料込みで200円ほどです。

思い立ったら組み込みの里で実験しよう

赤外線リモコン開発に挑戦中

日曜日にはバイトがないというN君は、思い立って土曜日に組み込みの里に連絡を入れて、作業をしたい旨を伝えてきた。赤外線リモコンの開発をしたいということを伝えて使いたい設備はオシロだと伝えていた。

日曜の来訪に備えて、たぶん使うことになるロジックアナライザ(ロジアナと略す)を使えるようにまずは、使用ソフトをインストールしていたマシンのWindows更新を進めておき、また必要なロジアナのドライバーも更新してすぐに使えるようにしておいた。

使うはずの赤外線受光部と赤外線LEDも用意しておいた。

昼過ぎにやってきたN君だったが、オシロとロジアナを使えるようにしてみせて、まずはざっくり波形をアナログのオシロで見て確認してからサンプリング時間などの設定をするように伝えてロジアナで実際に見てもらった。トリガのかけ方と表示範囲の設定や取り込みメモリ容量の設定などを伝えたのだが、実際には使い方を次々と発掘してCSV にデータを吸い上げて解析を進めていたようだった。やるねぇ高専生・・・。

現在は、アパート生活をしている専攻科生のN君だが、部屋のインフラとしてスイッチなどが無くてリモコンだらけなのだという。これを解決するソリューションとしてArduinoで学習リモコンを作ってカスタム仕様のスイッチを付けたいというのが彼の発想だったらしい。

持ってきたリモコンのうち、一つはニトリの掃除ロボットのリモコンでこれだけは、赤外線ではなくて2.4Gの無線制御だった。これについてはいろいろと調べていたようだが結局スタートキーだけをハードハックしてArduinoからスタートが制御できるようにするというのが彼の判断だった。

ニトリのリモコンの開封が一つのハードルだつたがなんとか達成して、里のワイヤストリッパーも堪能してもらい分解に必要な手業としての低温半田による組成変性で半田を溶かすということも体験理解してもらって分解に成功してリューターも使ってもらい線の引き出しに成功した。

赤外線の信号の動作確認がロジアナで取れるようになったので、まずは部品選定を進めなければならないスイッチハックの制御について実験をしていたようだ。彼の理解は、フォトカプラだったが実際にスペックを確認して無理そうだと理解したようだ。提案したのはトランジスタ、FET、最後はリレーだった。2SC1815と2N7000と3Vのリレーだった。実際にはFETはほとんど学んだだけで使ったことはないらしい。実際に馬力をあげて次々と確認していき、結局リレーに落ち着いたらしい。

とりあえず、こうした部品がすぐに手当て出来るのも、里のオープンラボの所以である。ホームセンターや秋葉に行かずともそろって実験が出来るのだ。

アイデアと腕さえあれば、彼のように次々と挑戦して新たな道具と対峙してキャッチアップして自分の思索を深めていくことが出来ますよ。

彼のデバッグは、まだ続くようです。里で見かけることがあれば声援してあげてください。