細かくて強度のある適当な精度の必要なもの・・・を沢山作る

里にある3Dプリンターはいわゆる互換機の第二世代くらいのもので、最近ではメジャーになってきた感じのあるものです。

さて、知人の依頼で作っていた電子工作で用いるサーボモーターSG90用のクロスホーンですが、まとまって必要だということなのでプリンターの修復がてらトライしました。

最近の扱う材料が高温設定で使う材料が増えていて、従来のPTFEを用いたフィラメントホットエンドとを熱分離する箇所でPTFEが軟化してしまいフィラメント送りが詰まってしまうという事態が起きていたことが、こちらの問題でした。

オールメタルでこの問題を解決したという触れ込みのホットエンドが良さそうだという話があったので、さっそく届いていたこともあり時間をとって組みなおしました。すでにホットエンドからクーリングバーへの接合部などか固着していて抜くのには苦労して、途中で新規の別のものに付け替えようかと思ったのですが、買い置きしてあったものは、なんとサーモ素子の取り付けネジサイズが何故か間違っていました。さっそく中華メーカーには苦言と交換を申し入れてチャットで確認しました。

あきらめて、固着した部品を外すのに使えそうな道具を物色したところベアリングなどを抜くためのプラ―が使えそうだったので、これを応用してみました。間にナットをかませたりして引き抜くことが出来ました。今回の評価が良ければ、全部付け替える予定です。

オールメタルのパーツだとフィラメントと熱分離するPTFEのスペースはなくて、その部分はアルミになっていて、下の接合部分はステンレスという構造です。

実際に組み上げて出力をしてみるとフィラメントのフィードもスムーズに見えます。一番上の写真が4つだけ試しに出力したところです。出力結果も良さげです。

現在の設定は以下の通りですが、まだまだ量産の道は遠いかな

ABSですが
ノズルは255度
ベッドは60度
です。収縮も見られずきれいに出ています。

Fusion360資料整いました

CNCエンドミル(QT100) や 3Dプリンターの造形データの作成に必要なツールとしてクラウドベースのFusion360の人気が高まっています。CUTシステムから出されている解説書のスーパーアドバンス編、CAM・切削加工編を図書に加えましたのでご活用ください。

時代は、切削だ

組み込みの里に、月一ペースでお子さんと訪問利用されているアクティブなユーザーである電子工作室さんです。

積層型工法の3Dプリンタ―は言わば足し算の加工方法ですが、切削フライス盤は引き算の加工方法です。表題のキャッチコピーは、Makers Fairでも見かける、この機材のメーカーの方が使っているものですが、削り出すという加工方法としてはプリント基板加工機も、そうした機材の専用化したもので、組み込みの里では最初に導入したものは基板加工機でした。

さて、組み込みの里に導入したまま中々管理人の対応力が遅れて利用展開に至るまで時間を要しましたがヘビーユーザーの電子工作室さんの目に留まり整備を進めることができました。電子工作室さんのご利用を支援する中で利用に必要なツールの整備を行ってきました。切削エンドミルは、彫刻用、荒削り用、仕上げ用などをご用意しています。

工具利用には2時間500円をいただきます。

最大加工可能な材料サイズは 150x100x42(mm)

樹脂、FRP、木材、アルミ合金全般、真鍮などです。

gCODEを生成するのには、最近3DCADで著名になっているAutodesk社のFusion360が無償で利用可能なものになっていますので、こちらをお勧めします。

QIDITECH TECH1 Motor Driverの秘密

SENSE1, SENSE2は 0.27Ωで接地

ただしREF端子はOpenとなっている。

またMS3がV表示となっていてステップ数がおかしなことになりそうです。
基板パターン自体は素直にMS3のピンと接続されています。11

VREFは、基板足でいうMS3に接続されています

そしてチップとしてのMS3はグランドに落とされていました。

設計の意図するところはRefを基板ベース側から与えてドライバー基板を交換した際に調整不要にするということですね。

 

X-ONE 3Dプリンターのモータードライバー調整

QIDI社のX-ONE 3Dプリンターは、低価格モデルだがしっかりとした作りとなっているものだ。

少し大きな底面積の造形を行ったところトルク不足が起因と思われるズレがY軸方向に見られたので、各軸のモータードライバーの電流設定を行うことにした。以前サポートに問い合わせをしたところこの調整方法については開示してもらえなかったので搭載しているモータードライバーを制御基板を外して確認した。

コストダウンの目的でモータードライバーも基板に実装されていて交換は不能となっている。また制御CPUはSTマイクロのSTM32F103ZEで大型フラッシュ内蔵だ。

A4988などのレファレンス通りに作られていると仮定するとポテンショメータの中点がレファレンスとなるはずで、どこかに電流測定用の低抵抗がシャント抵抗として実装されているはずだ。

大きなヒートシンクを外すとR100と書かれたチップ抵抗が二つ見つかり、これがシャント抵抗0.1Ωだ。チップのマーキングからA4988だということも判明。

パターンを追いかけたところ、ポテンショメーターの中点ではなくて右下側がレファレンス電圧ということが分かった。

X-Y軸のステッピングモーターはNEMA17の42×38サイズのものなので定格電流は1.7Aなので7割くらいで使うとして、レファレンス電圧で1.00Vにしてみた。1.25Aだ。QIDIグループで得た情報では、X-Y軸の設定電圧は0.62-0.66Vということだ。0.775-0.825Aがお勧めというのはトルクは抑え目で発熱などのトラブルを回避したいということのようだ。

3Dプリンター Y軸スリップの要因考察など(1)

里にある最新の3Dプリンターは、1ノズルのこの機種だ。2ノズルの上位モデルよりも下位機種のこのモデルはコントローラもCortexMで強力で表示もカラー3D表示を行いタッチパネルでATMEGAの上位機種よりも高機能となっている。

いずれにしても、3Dプリンターの性能としては安定動作が続くのかどうかが課題なのだが、そうした点では、まだコストダウン競争のせいなのか未だ及第点を出せるようなものではないような気がしている。

 

      先日、従弟からいただいた革の小銭入れにレーザー加工でイニシャルを入れたところ、細君も気に入ったようで、細君の温めていた自作の作品が出てきて、イニシャルをいれることになった。

前回は、フォーカス距離を適切にしなかったこともあり今回はシャープな文字を出そうと考えたのだが・・・

 

彼女の作品は、厚みがさらにあってレーザー加工機のヘッド保持機構が挙げられないことが判明した。

その保持部品はアクリルでレーザー加工されて作成されているのだが、5mmのアクリル板を加工できる高出力な加工は出来ないので、3Dブリントで作ることにした。

この部品のスリットになっている部分を上に20mmほど伸ばして、取り付け位置のビス穴は現在のままで全体の高さをこちら側だけ延ばすことになる。

ノギスで穴径サイズや長さなど主要な項目を測り3Dデザインのソフトで2次元の図を描いて、5mmの厚みに押し出すわけだ。適宜角を丸めたりもするのだが・・・。

簡単な加工で直ぐに出来るつもりだった。

 

しかし、印刷途上で各層単位でずれて斜めになるという現象が生じた。ずれた方向はY軸だ。考えられる要因の一つは、レベル設定がとれていなくてY軸において水平がとれていないことが考えられた。調整を取らずに始めたことを思い出して、レベル調整をしたうえで、トライしなおしたが同様な斜めの結果となった。

 

3Dプリンターの切り分け方法の一つとして印刷速度を下げて見るということがあり、80mm/秒で出力していたのを60mm/秒まで下げて見た。

今度は、斜めになることはなくて、ある程度の段階で大きくずれるという現象となった。印刷速度以外に、ノズルから樹脂を出さないトラベル速度というものがあり、これが100mm/秒となっていたことを50mm/秒に下げるということを設定して現在トライしなおしている。

3Dプリンターでのこうしたトラブルは、コネクターの圧着不良だったり、移動するヘッドに搭載されているモーターへの配線材料の可撓性が悪かったり、配線の保持に無理があって移動を繰り返す際にストレスがかかったりして断線を引き起こしたりもするようだ。最近の3Dプリンターでは、フレキシブル配線に切り替えたモデルもある。なにせ中華材料での線材の品質としては柔軟性には少し疑問が残る点もあり、見直すべき点とは思う。

しかし、今回のケースはY軸のモータへの配線がおかしいか、Y軸のモータードライブ能力が不足しているかの点であり、実はY軸のモータは固定されていて移動しないタイプの実装となっているので、その点からは配線材料の問題ではないと考えられる。トラベル速度を低下されることで解決になるとすれば、モーターの駆動トルクが不足していて長い距離を高速で移動した際の慣性を十分にコントロールできないということが理由かとも思う。

ステッピングモーターの保持力は、ドライバ基板での電流設定で決まるので、その設定値を確認することが次の対策となりそうだ。いずれにしてもモーター配線ケーブルの品質については何度かトラブルになっているので交換しておくにこしたことはないのだが・・・。

とりあえず課題認識したうえで、別のマシンで出力して、目的の皮作品へのネーム入れは出来るようになった。

 

 

 

 

 

 

サークル時計のケースを作ってみた

残り物のABS材料で足りるかと思ったが足らなかったので余っていた中途半端なフィラメントで息継ぎをしたところ、結局サイズ間違いが見つかったので作り直しになった。

 

 

 

 

 

新しいフィラメントで気を取り直して出力する。ABSなので取り扱いは、楽だ。

PLAの保管箱の乾燥剤のメンテナンスは必須で、吸湿してしまったフィラメントはボキボキと折れてしまい使うものにならなくなる。

さて、サークル時計の上側の基板は欠きとって目覚まし時計の雰囲気になった。

 

 

 

データは、Thingiverseに上げてあるが、時計キット自体が似たようなものでも差があるので、ビスの穴位置は手持ちのキットに合わせていただく必要があるかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

残りも

3Dプリンターノズルクリーナ整備

組み込みの里では炭化するタイプのPLAをめったに使わないのと温度も低めにしているのでノズルが詰まることはなかったのだが、最近PVAフィラメントを使う際にABSと混在してDualヘッドマシンで使用しているとGcode生成において温度差を設定できない版だったことから問題となった。現在はMakerware3.xに上げることで解決をしたのだが、この際にヘッドを外して細いドリルで樹脂を取り去るのだが刃が細いこともあって扱いが難しかった、

 

Aliexpressでは、ノズルクリーナーとして写真のような、みたことのないタイプが出ていたので入手してみた。詰まった際にヘッドを温めておいて下からこのニードルを突き刺すのだろうか、炭化してしまった材料が中に残るのでそれはまずいのかもしれないが、万力で咥えておいてトーチで加熱して上からニードルを使うというのが正しいだろうか、ドリル刃よりは扱いが楽そうだ。次回困った時に活躍させたい。

ヘッドを加熱設定にしておいて、したからニードル(0.4)を使ってみました。

 

 

 

 

 

 

 

このニードルセットには、以下のサイズがついてきた

自転車籠対応でランプ台を作った

いわゆるMTBもどきの自転車に前かごを取り付けたのだが、買い物で便利になった反面、ハンドルについていたランプが荷物の影になって使えなくなった。

ランプの基台を籠の前につける形の部品として複製加工したものを設計して作ってみた。強度がかかるのでABSで100%充填での出力にした。

 

一応、期待値のようになった。従来だったらランプを買い替えていたのかもしれないが、修復工作のツールとしての3Dプリンターは有用です。