西山 茂丸 について

組み込みマイコンでエンジニアを続けてきました。今の時代で見えない部分についても体験してもらってより深い理解を得てもらいたい広報教育活動をしています。

小学生3名に電子工作スターター指導

組み込みの里木更津教室として開けたのは久しぶりだった。
母校の木更津高専近くにお住まいの方からの問い合わせがあって再開することになった。二家族いらしてそれぞれお母様と息子さんという形でお子さん3名。6年生と3年生の混じった形で友達とご兄弟ということだった。

初めての半田付けで広い銅箔面に半田付けするという意地悪ではなくて面を温めるという感覚の練習でぬれ半田ができるかに取り組んでもらった。悪戦苦闘をしていたが、次第に皆さん半田ごてで温めるためにはどうするのかを体感してくれたようだった。

電子さいころ用の部品を確認しながら、3人に渡し背の低い部品から順次挿入して向きを確認してリードを押し広げつつカットするのが難しいようだ。短く切りすぎて、半田付けをする前に落ちてしまう子もいた。失敗したことで次はしっかりやろうと頑張っていた。

ご兄弟できた二人は、半田の送り量が要を得ず半田の海でショートしたりしていたので吸い取り電線や吸い取り器でパターンのショートが解消するように指導する。吸い取り器も吸い取り電線も使い方学んでいくようだが、もともとの良い半田付けの指導が不足していたなと反省する。もう一人のお子さんは元々半田付けの量が適量なのかそうした問題はなかった。実際の基板で二か所程度はそれぞれの物で模範を見せたうえで彼らの半田付けを順次させてみて個々に指導確認してからあとを任せる形にするのがよいだろう。

マイコンの半田付けには、ピン揃ったが活躍するのだが、これは子供たちがとても気に入ったようだ。LEDの向きなどを確認してコイン電池を付けてあげて試運転だ。大体どの子の作品も何か所かのLEDが点灯しないか、不安定だったりする。症状別にルート確認のマップを作って置いたらよいかもしれない。半田付けの不良が大半なので、半田の色を見ていけば大概の問題は解決する。

半田の海にはならなかったお子さんも一か所のLEDがおかしかったが、ルートの半田付けを確認して色の悪い個所を半田付けしなおして解決した。ほかの二人も海を解決してからも何か所かの半田付け個所を対策して解決した。賑やかにそれぞれの机の上で歓声があがりお母さん方も声をかけていた。実際のお菓子のケースに入れてみるとあたったり向きが光の向きに不満があったりするので裏側の足の長さを切って揃えたりという仕上げ作業は夢中になって各人が進めて時折治せないモノは手をあげて応援要請をしてきた。

半日という範囲で皆さんが仕上げられるのが丁度良いペースだといえる。

 

洗濯干しのパーツ複製(2)

ピンチがぶら下がっている部品は色々だけど、壊れるものだ。

バネがあって伸縮しないと構造上は難しいので、今回はナイロンで作ることにします。

スキャナで取り込んだ

全体をスキャナで取り込んでからPNGにしてからInkscapeに取り込みアウトラインをベジエ曲線でプロットしていきSVGで図形をexportする。

Fusion360でsketch作成にしてSVGを取り込む

Sketchにて、直線と円弧の組み合わせで閉じるように作図していく。
この時は上半分のみでよい。面を構成する点を二次元で作図しておく。
ざっくりでよい。

実際の部品の厚み方向についてノギスで測定して各部分をその厚みの半分だけ押し出しする。

色々外形を調整してから、ミラー処理を施して

キーとなるサイズをスケーリングで調整する

STLに出力する

slicer (QIDIPrint)に読み込ませる

印刷向きを倒して、複製してスライスする

造形を簡略化して最終形になった。

 

 

洗濯干しのパーツ複製[1]

洗濯ハンガーのピンチは、プラスティックなので紫外線の性でパーツが劣化する。
少しずつ減っていくのも悲しいので。複製する。

これは簡単な構造なのでさっくりと計測して二次元で作図して
押し出したり、回転したりして仕上げる

予備も含めて少し作っておくことにしました

昔のラジオ調整に必要な測定器いわゆるSGになるFGとか


組み込みの里では、311を契機に活動準備をして無線離れした子供たちに向けてラジオ制作に親しんでもらおうと画策してきた。所謂スーパーラジオなのだが昔とは貨幣価値も異なる現代において1000円程度でキットが手に入る時代となっている。今ではモノづくりの舞台が日本から離れていることもあってこうしたキットも中国から入手したりする時代となっている。
測定器の進化や低価格化も進んでいて所謂デジタル測定器の一環として任意波形発生器が昔のオシレータ替わりに変調もかけられる仕様のものが安く手に入るようになっている。DDS型のスペック進化で60MHzとか80MHzまでも守備範囲となったファンクションジェネレータなのである。今どきの高専などにある機材は古色蒼然とした印象のデジタル化になった蛍光表示管式の韓国製FGだったりする。組み込みの里が始まったころに出たモデルだからそろそろ9年目となる。今でも秋月電子で扱っているのだが、こうした機器が掲載されている時点でそのジャンルは既に時間停止している印象でもある。遥か昔で言えば、リーダー電子やトリオなどの測定器メーカーがSGとして作っていたラジオ調整用のものが気が付くとクロスオーバーしてしまう事態になったようだ。
オシレータとしてDAで様々な波形が出せるというコンセプトのファンクションジェネレータとしての本分を満たすものがある一方で、発信源として2ch搭載したモデルを拡張して信号をミックス(変調)できるようにしたモデルも出てきた。中華市場で進化してきたこうした計測器が鎬を削っている。プロトタイプなのか初期マーケティングなのかアマゾンなどで破格で売りだされていた。20Mhzまでの単出力だった韓国製モデルは4万円弱だったが、60MHzまで出せる相互変調も可能な二出力モデルが4500円という値段だったので、2もなくクリックしてしまった。簡単に使えるという意味ではラジオ調整にも他のデジタルの目的でも使えそうな印象だ。今ではアマゾンでも1万円越える価格になっていて、この種のものにありがちなコピー品というかパネル違いだけのようなものが多く出回っている。買い求めたものがオリジナルだったのかどうかも不明だ。組み込みの里にはかつてのhp時代の古い計測器をヤフオクなどで収集してきたのだが、今どきの計測器に切り替えることで、コンパクトな環境になるのも事実だろう。
オシロスコープなどはブラウン管からのシフトで小型化になり今ではトリガ機能の説明をすべきなのか、デジタル化ゆえにSTOPで画面停止をしている学生を前にしつつも説明指導はしている。大切に直して使おうというのが正しいのか、修理するよりも技術革新などで遥かに安くなってしまった機器に買い替えるべきなのかどうかも悩ましいのだろう。里の風景や非常勤での実験指導の風景などから見えてくる現在を感じつつ先に進めるための改善につなげたい。

MiniTool Partition Wizardを使ってみた

背景
里に当初買ったマシンは展示品にしてあったWindowsマシンだった。7が確か入っていたマシンだった。1Tのハードディスクでi5に4GBメモリという構成でテレビチューナー搭載でテレビパソコンとして録画機能を使ってほしいといったモニター一体型コンセプトのマシンだったらしい。しかしドライブはそうしたターゲットユーザーに向けて50GBのみCドライブにしてあり、残りパーティションはDドライブという構成で8年余り使ってきた。
Cドライブの必須のマシン構成を無視したメーカーは、余計なアプリなどを使わない想定でもあったのだろう。調整しつつも使ってきたのだがついに更新すら出来ない状況に陥った。Dドライブは200GB余りしか使っていないのだがCドライブには4GBしか残っていない状況でWindows10の更新が出来ない状況となった。

パーティション操作と内容を壊さずに予備のDiskなしで出来ないかという思いで、表題のツールを使うことにした。
ちなみに今回の目的にはフリーではなくて有償バージョンに上げる必要があった。

手順としては、
1.Dドライブを分割する。
2.新しい領域をドライブにする。
3.Dドライブの内容を新規領域に転送する。
4.Dドライブをパーティション開放する。
5.Cドライブを隣接連続する領域を使って拡張する。
6.新規領域のパーティションのドライブ名をDにする。たが
こんな流れだった。

MiniTool Partition Wizard Free Editionはここから落とせる。

実際にやってみると手順1で空いたパーティションをドライブに出来なかったのだが、これはパソコンの保全などの目的のデータ領域として別に2つのパーティションがとられていたためにPrimaryドライブにすることが出来なかったという理由だった。拡張した領域については論理ドライブにすることでMBR構成の制限から抜けて次に進めることができた。パーティションのサイズ調整などのアクションは当然Windowsのままでは出来ない操作なのだがこうしたアクションをWindowsのGUIで自在に設定した結果を手順としてキャッシュしてリブートする際に別システムがフックして分担動作する仕組みとなっていた。ハードディスクが健全な内に、こうしたソフトを使わないと大変なことになりそうだったが進めることが出来た。

やりたかったパーティション間のデータ移動や隣接パーティションとの結合などの機能については有償版に更新する必要があり、更新したうえで進めた。一年間のサブスクリプション契約となるので解除を忘れないようにしないといけない。250GBほど使っていたパーティション間の移動は一時間以上を要したがトラブルなく完了した。最終的にCドライブを450GBとしてDドライブに残り500GB以上を残すことにした。ツールの使い勝手で困りそうなのは古いマシンでMBR構成となっている場合のPrimaryと論理ドライブの制限などが想定されるが、まずは使いやすく目的を果たすことが出来た。

ようやっと目的のWindows10の最近のシステム更新がかけることができてCドライブ圧迫に怯えずに過ごせるようになったので感謝している。

木更津と神田での運営について

組み込みの里 電子工作オープンラボをご利用いただき誠にありがとうございます。2012年より木更津の地でスタートしました組み込みの里ですが、母校の学生のみならずベンチャーの方々や地域の小学生の方々やシニアな方などいろいろなご利用をいただいてまいりました。私の本業の合間を縫っての運営を続けてまいりましたが、昨今の地域ベンチャーの方々への支援などを通じていた活動を、秋葉原近くの神田地区にてオープンラボを可能にする活動ベースにして週末活用していただく形で当面交互にオープンする形にさせていただくことになりました。

場所的には秋葉原から至近の距離となり部品入手なども容易となりますので、都内の方々などにはより便利にご利用いただけるかとも思います。オープンの日程は随時更新させていただきますので、ご利用希望の方は随時お知らせください。

なお、キット材料などの在庫は木更津には保有しておりますが、神田では工具・測定器などの提供に限らせていただきます。

ネット環境の利用などは木更津地区同様に使えます。

神田駅から徒歩5分
住所 東京都千代田区神田須田町1-28-13メリノビル4F
   株式会社EVAN
開講時間 開講予告日(土日)の11:00-18:00

連絡先  mailto:openlab@evan.tokyo

水やりIoTの道

神栖市で開催されたSocioinfoの勉強会に持ち込んだ水やりIoTの周辺機器だったが実際には高校生たちへのArduino指導などでそこまでのテーマには辿りつかなかった。

今後の拡張テーマということで下準備不足だったこともあったので整備データ取得を行った。今回のプランジャは12V制御で動作するもので制御電流は10mAほどで静的な状況とはきっと異なり動作時に必要な電流はもう少し余裕がいるだろう。当初目論んだ45リットルのポリペールへ水量充填という意味では10分程度はかかるとして屋外で動作させるとしたら、UN3を四つで6V 500mAHとするとArduinoのsleep制御すれば3か月程度かな。完全に寝せるためにはRTCも必要そうだ。

互換土壌水分センサーの問題と修正

園芸の水やりの自動化などに使える土壌水分センサーは幾つか紹介されているが、接点むき出しでいるものでは心許なかったのです。

電極がカバーされたものが見つかったので今回購入して実験確認しました。

静電容量式土壌水分センサーというらしく、DIYの王道であるSwitchScienceで扱われているDFRobot社のものが有名なようです。これは最近の互換品として中華市場で売られている良く似たものでした。

水分センサーにはこれらの二つのタイプがあり、産業用に利用されているもののタイプ毎の比較などをされているサイトもありました。最初に示した抵抗式のものはコンパレータを用いて閾値の設定からの上下をデジタル値で出力するものでしたが、静電容量式の物は、水分量の変化をアナログ電圧で出力してマイコン側で判定する使い方です。こちらのほうが汎用性がありそうです。

実際に評価してみると、水分検知してからの反応がとても遅くて回路図の時定数である1秒を越えて二分程度かかるという結果がでました。参考までに抵抗式の物も図りますとすぐに反応します。何か間違っているようでした。

オリジナルと思われるDFRobot社には回路図が公開されていたので、それをベースに互換品の中身を追いかけてみました。

アナログ電圧を出力する回路において、抵抗のアース側のランドが基板全体の中での浮島になっていることが分かり時定数としてはADC回路側の入力インピーダンスが高くなっていたことから反応が遅くなっていたことが分かりました。マイコン側が計測用に内部での選択スイッチを接続するときに初めて回路として充電が始まるという形になっていたようです。

計測さえ続ければ遅いなりに実測値は近づいていくというものでしたが二分程度を要しての計測はもはやセンサーとは言えないものでした。写真はワイヤリングペンで問題の箇所を修正したものです。

あけましておめでとうございます

1/4の仕事始めではないですが、ブログはじめとして今年の活動について紹介させていただきます。開所は、1/6日曜から行い、基本的に毎週土日の開催を目途にアナウンスを行い、希望がある場合には確定運営いたしますが、あらかじめほかのイベントへの参加や申し出のない場合はお休みいただくことがあります。

4月からは、昨年同様に非常勤講師を予定しています。

高専生と実務アルバイトとしてのOJT指導と組み合わせた形で組み込み仕事やIoT案件の開発仕事などを結ぶ活動を始める計画です。学びたい学生さんにとっての腕試しであり社会に通じる開発を通じてさらに学びを深めていただくお手伝いをしたいと思います。大変なことが起きつつある社会の中で、しっかりと学びを身に着けて自立される学生さんを支援していきたいと思います。

高専アルバイトに行く手前の実力を試したいあるいは先ずは課題を得て学びたいという方にも別にご案内しているチャレンジ案件を通じて、鍛錬していただくことも可能です。最初にご案内している3Dプリンターの改修チャレンジ では組み込みの里で使い込んできたRepRapベースの3Dプリンターの修理を通じてロボコンやソフト開発に通じる基礎技術を学びとり最終的に3Dプリンターを手に入れることが可能です。

地元高専の方に限らず、木更津ベース以外での活動も企画していますのでご期待ください。

今年も一年よろしくお願いいたします。