西山 茂丸 について

組み込みマイコンでエンジニアを続けてきました。今の時代で見えない部分についても体験してもらってより深い理解を得てもらいたい広報教育活動をしています。

3Dプリンターの出力を高速化します

高速化の鍵は、二つあります。hotendがスムーズにフィラメントを溶かして供給できるのかどうか、またメカニズムとして高速移動に耐える精度剛性を持っているのかという点です。
Robo3Dプリンターのオリジナルの構成としてはフィラメントドライブがダイレクト式となっていて駆動モーターがhotendノズルと共にありますので慣性モーメントが大きく、高速化に伴いタイミングベルトかスリップしてしまう事態が想定されます。テンションの強化などである程度は対応できますが、移動部分の重量を下げるべくフィラメントエクストルーダーのドライブは外部に置くというのもカスタマイズの一つです。
今回適用しようとしているのは熱容量の大きいホットエンドへの交換とノズル径の拡大です。従来メジャーに使ってきたのは0.4mmのノズルですが精度実現という目的では0.1-0.2mmの積層ということが可能ですが、メカニズムの速度などから安定出力には速度を抑えての実施50mm/s程度というのが、このマシンの現在の実力です。

適用するホットエンドはE3D社のvolcanoというモデルで既に中華モデルも出回っています。

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左側のノズルが従来モデルで利用されてきたもので、今回のものが右側です。
ノズル長さが10mm程度増えます。長いホットエンドのブロックを通じて溶けている部分の熱容量ならびに供給力が増えるので太いノズルを利用してドライブからの供給力を増やして高速化するというものです。この方法では積層厚みを大きくすることになります。0.2mm程度で実施してきたものが0.4mm以上にすることで時間が早くなるのが期待値です。

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設置状態で比較するとヒーター自体は共通でホットエンドのブロックが横置きから縦置きになります。プリンターのZ軸での制限として出力が10mmほど高さ制限を受けます。

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技術者各種資格の受験参考書を寄贈していただきました

木更津高専OBの中村様から、技術者資格試験の受験参考書を寄贈いただきました。

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一アマ合格精選400 2014
三アマ合格精選330 2015
第一級第二級アマチュア無線技士試験 2015

技術士補試験突破マニュアル 1997
技術士第一次試験電気電子部門問題徹底詳解 2004
技術士第一第二次試験電気電子部門受験必修テキスト 2005
技術士第二次試験電気電子部門完全対策&過去問題集 2006
技術士第一次試験電気電子部門択一式問題150選 2006
技術士第二次試験電気電子部門対策回答例&練習問題 2007
技術士第二次試験の論理的攻略法 2008
技術士第二次試験電子電子部門過去問題回答例集 2010

PMP教科書 第三版Project ManagementProfessional 2008
PMP試験合格虎の巻 2008

合格精選300選 二陸技第二級陸上無線技術士試験問題集 2002
合格精選320選 二陸技第二級陸上無線技術士試験問題集第二集 2004
合格精選300選 一陸技第一級陸上無線技術士試験問題集 2005
合格精選320選 一陸技第一級陸上無線技術士試験問題集第二集 2006
海上無線通信士 無線従事者国家試験問題回答集 平成16年3月期-平成18年3月期 2006
1陸技無線工学A無線機器完全マスター 2005
航空無線通信士 無線従事者国家試験問題回答集 平成13年2月期-平成17年3月期 2005
1・2陸技受験教室4 電波法規 2003
1・2陸技受験教室1 無線工学の基礎 2005
1・2陸技受験教室2 無線工学A 2005
1・2陸技受験教室3 無線工学B 2005
1・2陸技 1・2総通の徹底研究 無線工学の基礎 2001

家電製品エンジニア資格 AV情報家電の問題集 2006

工事担任者DD1種実践問題 2015秋 2015

家電製品アドバイザー・エンジニア スキルアップ講座 2011
家電製品アドバイザー AV情報家電・生活家電 更新講習用テキスト 第三版 2011
家電製品エンジニア AV情報家電・生活家電 更新講習用テキスト 第三版 2011

ABS素材の処理顚末

PLA素材での、出力詰まりに奔走していたのだが、既報のようにシーズニングと呼ばれる油をさしたりすることで以下のようなクーリングファンホルダが出来るようになっていた。

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しかし、溶けてしまった

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ABS素材の出力を改善しようとして背面にファンヒーターをおいて熱風を供給したのがキッカケでした

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ABS素材の出力では、ベッドを高音にして80度ほど、その上その温かい雰囲気を確保した中で出力をしないと収縮がおきてしまうのです。

このプリンターは、オープン構造なので、工夫が必要なのですが、まずは外部から熱風供給をすることで解決をみようとしたのですね。背面にファンヒーターが見えますね。

プリンターのヘッドは、およそ240度(ABS素材の場合)となり、上部の冷却用のフィンの部分も100度を超えていました。先日作成してあったPLA素材のカバーが溶けたのはこの温度に耐えられないからでした。

そして、このファンホルダを付けて冷やさないと何の出力も出来なくなるのです。

仮に溶けないような素材でカバーを作らないと進まないのでアルミと木で作りました。

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これで、先程のファンヒーターで熱風供給しながら作ると綺麗に出来ました。

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ところで。このABS素材の耐熱温度も80度くらいのようですから、現在の仮作りのカバーを少し仕上げて使うことにしました。

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電子工作のケースを3Dプリンターで作る

トランジスタテスターに適当なケースが無かったので3Dプリンターで作成することにした。
課題としては、006P電池も収納出来ること。電池ボックスのふたも構成できることも含めると3D設計の難度は上がる。本体はこんなイメージで、仮にアイロンビーズのケースに入っている。

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もう少し収まり具合をよくしたいので、まずは基板のサイズを各部測定した。

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これにカバーするイメージ作り、背面のふたにさらに電池ボックスを抱かせるイメージで前面部のカバーを作った。使ったソフトは123Designだ。プリンターはRobo3Dで黒のPLAです。
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実際に基板を当ててみると使いにくいのが部品装着のレバーの部分だったので改良して次のようにした。

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液晶の収まり具合も修正してぴったりはいった。
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背面の収まり具合は、こんな感じで次にふたを作ることにした。
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電源は006Pなので横置きにして台座のように傾斜して使うようなイメージにした。
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電池を交換出来るようにスライドするような設計をしたのだが、問題多数でまだ試作段階だ。
とりあえず、こんな感じになりますよというサンプルになっている。3Dプリントで複数のパーツを作成してスライドふたを作ったりする経験はノウハウが色々ありそうだ。
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現在の形は006Pの収納部分の配置がバランスわるく直ぐに平置きになってしまうということがあるが、まあ最初の試作品はこんな形で・・・。

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3Dプリンターのフィラメント詰まり(Clogging)には食用油?

プリンターの出力が安定して途中でエアー印刷モードに陥ってしまっていた。
フィラメントの詰まりだ。色々原因を調査してきたがソフト動作での異常ログも見られず、印刷完了となっていた。clogged あるいは cloggingといったフレーズでforumで取り上げられているが、使い込んでくると起こる現象のようでもあり、一つの理由にはhot-endの温度管理があるのだが、対策を講じても違いが判らない。先日、hot-end自体もリニューアルして少し安定動作したかと思った矢先にエアー印刷症状が発症したので温度管理以外のファクタがあるようだった。劣化したのはフィラメント自身(PLA)が吸湿してしまったからではないかという説もあり、防湿管理などせずに裸でストックしていることも反省材料だった。seasoning/oilerという対策っぽいワードが出てきた。

seasoningとは、フィラメントに植物性油を付けて、ホットエンドにマニュアルで通すことのようだ。そしてoilerは定常的なフィラメントのパスにオイルを保つ脱脂綿のようなポットを置き、その中を通すような道具らしい。仮に適当な穴の開いているパーツにクッキングペーパータオルの切れ端を通して、グレープシードオイルに浸して、そこを通すようにした。次の写真だ。

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結果は、次の通りでエアー印刷は解消できた。フィラメントが湿気を呼ぶとスムーズな運びができなくなるようだ。注意しよう。

 

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結果が、とても良いのでoilerパーツを作成した。グレープシードオイルを使っています。
ペーパータオルを巻き込んでいます。

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猫ドア第2世代を3Dプリント

猫ドア第1世代は、アルミサッシに木枠をカスタマイズして作成したものに100×150の穴をあけたところに簡易にA4ファイルポケットを材料にカットして幅広の透明テープで止めていました。市販の猫ドア程度の精度で風の吹きこみを抑えたいので3Dプリントして現在の枠に当てるフレームと、ドア本体とを作成するものです。123Designで、フレームとドア本体の枠を作成します。確認の意味でアクリル板の部分も3Dソフト上で作っています。

スクリーンショット (24)

こちらが第一世代の状況です。
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そして、こちらが第二世代です。猫達も、慣れたようです。

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トランジスタテスターキットの実力は?

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Arduinoベースのトランジスタテスターです。トランジスターの極性判定、HFE測定やLCRの計測なども出来るキットですが、簡易な目的ならば、それなりに使えると考えられる人も多そうなので電子工作をされる方が持っていそうな測定器と比較することにしました。

測定に供したものは、以下の通りです。

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緑LED

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1/6W 680kΩ

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FET 2SK1250

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セラミックコンデンサ 0.1uF(100nF)

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フィルムコンデンサ 0.22uF (220nF)

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NPNトランジスタ S9014

比較したのは、里にもある秋月で取り扱いの英国PEAKS社の4機種です。
比較目的は、あくまでも、このテスターキットの確認ですが、必ずしもPeaks社の商品と同じ使い方が出来るわけではありません。

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LCR40 表示パラメータ及び範囲 ・L 自己インダクタンス、直流抵抗、テスト周波数、1μH~10H ・C 静電容量、テスト周波数、0.4pF~10、000μF ・R 抵抗、1Ω~2MΩ ・テスト周波数 DC、1kHz、15kHz、200kHzから自動設定

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ESR70 ESR及び静電容量メータ コンデンサのESR (等価直列抵抗)を測定すると、コンデンサの状態がよくわかります。 Atlas ESRは回路内で使用できるので、コンデンサを取り外す手間が省けます。 回路から外してコンデンサをテストしても、静電容量が表示されます。 ESR測定範囲:0~40Ω 静電容量測定範囲:1μF~22,000μF ESR 0.01Ωの最小分解能 業界標準100kHzで解析極性なし、任意の方向で接続

 

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DCA55 半導体アナライザ バイポーラトランジスタ、MOSFET、サイリスタ、トライアック、ダイオード、LED、その他など、 さまざまなタイプのコンポーネントを分析できるインテリジェントコンポーネントアナライザです。 コンポーネントタイプ、ピンアウト、測定可能パラメータ(ゲイン、ゲートしきい値電圧、電圧降下など)の情報を確認できます。 コモンアノード、コモンカソード、直列及び逆並列タイプなど、ダイオードネットワークの確認 トランジスタのダイオード保護又はレジスタシャントなど、特殊コンポーネント機能の識別 2又は3端子の二色タイプなど、各種LEDタイプの識別コンポーネントを自動識別 自動ピン配列識別 トランジスタゲインの測定:2~65000 MOSFETゲートしきい値の測定 トランジスタ、ダイオード、LEDの半導体電圧降下の測定 自動及び手動電源オフ

 

 

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DCA75 多機能・高性能 半導体アナライザ <フルオート自動判別・カーブトレーサ機能搭載> ・さまざまな半導体を自動識別(2ピン、3ピンのデバイス) ・測定対象に合わせて各種電気的特性を測定・表示 ・測定プローブの接続は自由  ⇒自動判別後にプローブ色と対象端子の対応を表示 ★測定結果は電子部品記号(アイコン)とともに分かりやすく表示されます。 ◆トランジスタ(バイポーラ/MOSFET/接合型FET/IGBT) ◆ダイオード、ツェナーダイオード、LED、2色LED ◆三端子レギュレータIC ◆トライアック、サイリスタ等 ★USBケーブル(付属)でPCと接続することにより、  電気的特性曲線をオートトレースすることができます(カーブトレーサ機能)。 ・バイポーラトランジスタ:P-N接合、Ic/Vce 各特性カーブ ・MOSFET/JFET/IGBT:Id/Vds、Id/Vgs 各特性カーブ ・三端子レギュレタIC:Vout/Vin特性カーブ

トランジスターテスターの評価テスト 2016/1/7 組み込みの里  木更津高専の協力
供試サンプル LCR40 ESR70 DCA55 DCA75 M328 ZM2372 (Accuracy 0.08%)
33uF無極性コンデンサ 34.63uF 33.78uF
ESR=0.25Ω
34.75uF
ESR=0.21Ω
31.861uF (1kHZ)
224フィルムコンデンサ 221.9nF 測定範囲外 219.5nF
ESR=0.23Ω
222.39nF (1kHz)
104積層セラミックコンデンサ 91.74nF 測定範囲外 94.57nF
ESR=3.1Ω
95.3nF (1kHz)
1/6w 680kΩ 694.6kΩ 687.6kΩ 677.6kΩ
緑LED LED or Diode
Vf=1.97V
LED
Vf=1.977V
Diode
Vf=1.99V C=12pF
S9014 NPN Silion Tr
Hfe=322
Vbe=0.78V
NPN BJT
Hfe=326
VBE=0.778V
BJT-NPN
B=434 Vf=0.714V
2SK1250 = Nch Enhancemebnt mode MOSFET
Vgs=3.339V
Vgs=2.512v(off)
gm=32.9mA/V
N-E-MOS
Vt=3.4V

簡易トランジスタテスターのケースを作ってみた(アイロンビーズ版)

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3Dプリンターが、修復モードにいるので取り急ぎ仮ケースをアイロンビーズで作成した。
まだまだ溶かし加減が慣れず、しっかりとしたケースを作るために試行錯誤しています。
ビーズを色別に買わなかったので、色盲検査をしているような時間となりました。