互換土壌水分センサーの問題と修正

園芸の水やりの自動化などに使える土壌水分センサーは幾つか紹介されているが、接点むき出しでいるものでは心許なかったのです。

電極がカバーされたものが見つかったので今回購入して実験確認しました。

静電容量式土壌水分センサーというらしく、DIYの王道であるSwitchScienceで扱われているDFRobot社のものが有名なようです。これは最近の互換品として中華市場で売られている良く似たものでした。

水分センサーにはこれらの二つのタイプがあり、産業用に利用されているもののタイプ毎の比較などをされているサイトもありました。最初に示した抵抗式のものはコンパレータを用いて閾値の設定からの上下をデジタル値で出力するものでしたが、静電容量式の物は、水分量の変化をアナログ電圧で出力してマイコン側で判定する使い方です。こちらのほうが汎用性がありそうです。

実際に評価してみると、水分検知してからの反応がとても遅くて回路図の時定数である1秒を越えて二分程度かかるという結果がでました。参考までに抵抗式の物も図りますとすぐに反応します。何か間違っているようでした。

オリジナルと思われるDFRobot社には回路図が公開されていたので、それをベースに互換品の中身を追いかけてみました。

アナログ電圧を出力する回路において、抵抗のアース側のランドが基板全体の中での浮島になっていることが分かり時定数としてはADC回路側の入力インピーダンスが高くなっていたことから反応が遅くなっていたことが分かりました。マイコン側が計測用に内部での選択スイッチを接続するときに初めて回路として充電が始まるという形になっていたようです。

計測さえ続ければ遅いなりに実測値は近づいていくというものでしたが二分程度を要しての計測はもはやセンサーとは言えないものでした。写真はワイヤリングペンで問題の箇所を修正したものです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください