一緒に都立産業技術高専で非常勤講師を勤めている友人から、ある製品のCADデータに基づいて3Dプリンターでサンプルが作れないのかという相談を頂いた。学校の研究室にあるそれを使ったら出来るのではないだろうというレベルの話だった。以前から、授業に使う教材を支える道具や治具的なものを自宅工房で作成したりしたものを共有していたことからそんな相談になった。
「データがあったら始められるんでしょ」的な話ではあったものの、彼と私の出勤日も異なるので私の出勤日に合わせてその授業前後で依頼した人も交えてチャチャッと
済ませられるものだと思っていたようだ。まずはどんな形式のファイルなのかもわからないままに時間が経ち、学校は夏休みになってしまった。木更津の工房にある3DプリンターではFDMモデルなので制限事項が多いことから、そうした目的にはかなわないかも知れないが、まずはCADデータが入手出来たら確認するよと話を結んでいた。
そんな工房でのオープンも既に夏休み体制も終わろうとしていた時にデータが入手できたのでと送られてきた。メッセージは、いつ行ったら良いかな的なノリだった。
済ませられるものだと思っていたようだ。まずはどんな形式のファイルなのかもわからないままに時間が経ち、学校は夏休みになってしまった。木更津の工房にある3DプリンターではFDMモデルなので制限事項が多いことから、そうした目的にはかなわないかも知れないが、まずはCADデータが入手出来たら確認するよと話を結んでいた。
そんな工房でのオープンも既に夏休み体制も終わろうとしていた時にデータが入手できたのでと送られてきた。メッセージは、いつ行ったら良いかな的なノリだった。
届いたものはSTEPフォーマットだった。レジャー用に設計された船らしい。沢山の製造部品がそのまま集大成になっていてどうしたものかと思いつつ、一つずつの部品のボディをSTLに変換していくと40弱のパーツになってしまった。これではプラモデルにもならないし組み立てるの大変だろうと一旦回答をしておいた。相談に伺いたいという話だったが、自宅のプリンタで済むかどうかも含めてネットでオンラインで知人への依頼主交えて状況を説明することにしておいた。
何か解決策はないだろうかと探っているとSTEPファイルでFusion360に取り込まれていた全体を纏めてSTLファイルとしてExportできることが分かった。時間はかかるもののCloud側で処理されて暫くしてからダウンロード出来た。
早速、DMM.makeにuploadして見積をしてみた。元々のファイル指定ではサイズを1/20にしたつもりだったが、350cm(1/2サイズ)になっていたらしく出力不能となった。再度スケーリングして1/20サイズで長さ35cmにしたところ18万円弱というものだった。展示会などで説明するモックアップにしても高すぎるのだろうと思い、サイズを更に20cmにすると4万円弱ほどになり体積見合いであることが分かると共に一括でSTLにしたため一番大きな船体部分が全て体積として計算されていることが支配的な理由だろうと判明した。
あいにくと一括で一つのSTLにしたファイルはMeshモデルなので空洞化させる為の演算などは出来ずソリッドモデルに変換する必要があったが、とりあえず依頼元の方と知人交えて目的のサンプル作成というゴールについては手の届きそうな費用範囲になりそうなのでデータを渡してDMM.makeに発注することを勧めておいた。
Meshからsolidに変換することは主要な最大部品である船体に限れば自分のマシン環境でも出来たので、中にたい焼きでいうところの餡子部品を作成して引き算することで空洞化処理をできた。他の部品も全てsolid化したのだが次に結合しようとすると末端のマシンではリソース不足になるらしく諦めた。ちなみにマシンのメモリは16GBしかないのだ。
最初に立ち帰って全てのsolidモデルのまま凡そ150ほどの部品を纏めてSTLに再度Exportすることで解決した。無理をしないことが肝要だ。なお、空洞化するだけでは不足で穴をあけて固体化しない材料が抜け落ちるようにしないとモデルとしてはNGだ。底面に3か所の穴をあけてこれらに対処した。
同様な条件でDMM.makeで見積を取ったところ13000円ほどになったから良いのかと思います。
ありがとうございました。
最初頂いた重いデータはどうしてもエラーが起こり当方のPCでは見る事が出来なかったのですが、本日頂いたデータ軽く当方のPCでも確認する事が出来ました。
本当にありがとうございました。
お預かりしたデータ自体は実際の設計データそのものなので大変重いものでした。こちらから一括変換したものが2つ目のモノで一つの3Dプリントデータにしたので読めるようになったかと思います。当初いただいたお話は1/20程度でのサンプルを作りたいというお話だったのですが、最初の印刷可能なデータの価格が高かったので縮尺を20cmになるように上げてあります。1/35となっています。内部も空洞にしたのでコストも下がっているかと思いますので、1/20にした場合でも70k程度に収まるかと思いますのでM氏にご相談ください。
実際に注文をしたところ、製作NGとの案内が届いた。1/35にしたところ最薄部が0.22mmとなってしまい製作限度の1mmを割り込んでしまうということが判明した。言い方を変えると1mm厚のモデルまでしか作れないとなれば、1/5スケール程度のものであれば、そのままの設計データでも良いということなのだが・・・。甘い話はなさそうだということになりました。
STLデータと化したものをちまちまと厚みを1mmになるようにするとデフォルメするということになる。つづきは友人から依頼元と相談してもらうことになったようだ。