昔のラジオ調整に必要な測定器いわゆるSGになるFGとか


組み込みの里では、311を契機に活動準備をして無線離れした子供たちに向けてラジオ制作に親しんでもらおうと画策してきた。所謂スーパーラジオなのだが昔とは貨幣価値も異なる現代において1000円程度でキットが手に入る時代となっている。今ではモノづくりの舞台が日本から離れていることもあってこうしたキットも中国から入手したりする時代となっている。
測定器の進化や低価格化も進んでいて所謂デジタル測定器の一環として任意波形発生器が昔のオシレータ替わりに変調もかけられる仕様のものが安く手に入るようになっている。DDS型のスペック進化で60MHzとか80MHzまでも守備範囲となったファンクションジェネレータなのである。今どきの高専などにある機材は古色蒼然とした印象のデジタル化になった蛍光表示管式の韓国製FGだったりする。組み込みの里が始まったころに出たモデルだからそろそろ9年目となる。今でも秋月電子で扱っているのだが、こうした機器が掲載されている時点でそのジャンルは既に時間停止している印象でもある。遥か昔で言えば、リーダー電子やトリオなどの測定器メーカーがSGとして作っていたラジオ調整用のものが気が付くとクロスオーバーしてしまう事態になったようだ。
オシレータとしてDAで様々な波形が出せるというコンセプトのファンクションジェネレータとしての本分を満たすものがある一方で、発信源として2ch搭載したモデルを拡張して信号をミックス(変調)できるようにしたモデルも出てきた。中華市場で進化してきたこうした計測器が鎬を削っている。プロトタイプなのか初期マーケティングなのかアマゾンなどで破格で売りだされていた。20Mhzまでの単出力だった韓国製モデルは4万円弱だったが、60MHzまで出せる相互変調も可能な二出力モデルが4500円という値段だったので、2もなくクリックしてしまった。簡単に使えるという意味ではラジオ調整にも他のデジタルの目的でも使えそうな印象だ。今ではアマゾンでも1万円越える価格になっていて、この種のものにありがちなコピー品というかパネル違いだけのようなものが多く出回っている。買い求めたものがオリジナルだったのかどうかも不明だ。組み込みの里にはかつてのhp時代の古い計測器をヤフオクなどで収集してきたのだが、今どきの計測器に切り替えることで、コンパクトな環境になるのも事実だろう。
オシロスコープなどはブラウン管からのシフトで小型化になり今ではトリガ機能の説明をすべきなのか、デジタル化ゆえにSTOPで画面停止をしている学生を前にしつつも説明指導はしている。大切に直して使おうというのが正しいのか、修理するよりも技術革新などで遥かに安くなってしまった機器に買い替えるべきなのかどうかも悩ましいのだろう。里の風景や非常勤での実験指導の風景などから見えてくる現在を感じつつ先に進めるための改善につなげたい。

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