携帯電話の充電スタンドアダプター台の場合 | |
STLデータをgcodeに変換させてSDカードを読ませると内容が確認できます。進行状況はパーセント表示されます。 | |
このケースでは、立ち上げる形で出力しました。 | |
月別アーカイブ: 2016年9月
[解決] X-ONE プリンターX軸振動問題
小型ローコストモデルとして導入したQIDITECH社のX-ONEプリンターだったが、保温カバーなどの部品を作成して整備が完了した後に問題が発生した。
X軸の動作が振動を繰り返して動かなくなったのだ、問題の切り分けでモーターの付け替えなどを行い負荷の軽いモーターでは動くような状況でもあったのでモータードライバーが逝ってしまわれたかと思われたが、あいにくとこのX-ONEプリンターでは制御基板が新規開発となっていてモータードライバーがユニットではなくて直接実装となっていて交換不能なのである。
現象をビデオにとりQIDITECH社のサポートとやり取りしたところX軸のケーブル不良だと思われるということだった。切り分け段階でケーブルの導通検査はしなかったので小さいモーターで動いた条件が切れかかりのケーブルが使える状況だったのかもしれなかったのだが・・・
週末作業がいったん切れたので持ち越しとなり、ケーブル送付をしたので確認してほしいといわれたものの、ケーブルの確認をしてと断線がなければ、その報告をすることにした。
これが問題のケーブルでモーター側にPHコネクターの6極と、基板側にXHコネクターの4極となっていて、どちらも組み込みの里の在庫品だったので基板側コネクタと嵌合させて導通試験をしたところ確かに4線のうち一本が断線していた。
四芯のシールド線の在庫もあったので、同じ長さのケーブルを用意してXHとPHの圧着端子をつけた。この作業には、SN-01Bの圧着工具がどちらにも対応できた。
シールドは不要なので熱収縮チューブで末端処理して交換した。メーカーからの交換パーツが来るまでの代用品です。
モーターの動作が確認できて振動問題はなくなったのだが、ドライバーの出力調整は必要だったのでマニュアルモードでX軸の動作をさせつつレベル調整を行い動作修復を達成した。
3Dプリンターでのケーブル配線は移動に伴い撓みと伸長が発生するので線材の材質やコネクターの圧着状態なども問題となるようだ。ドライバー故障以外の故障モードを学ぶことが出来たのは収穫だった。
予備品のプリンターについても考えたが、実際はモーターの出力を抑えた設計をした場合にはモータードライバーがユニットになっていなくても問題ないのかもしれない。
ちなみに上位モデルのコントローラではモジュールとなっているので、このエントリーモデルはコストダウンと性能追及を両面から図っているようにみえる。Amazonジャパンにも在庫して出荷する体制をとっているのも彼らの戦略のようだ。
さっそくXperia Z3 Compactのドックパーツを作成したところきれいに出来上がった。アルミフレームのケースに替えたので幅が標準のものでは合わなくなったのである。
動作確認の報告をQIDITECH社には伝えて、見立てが正しかったことと、こちらで作ったケーブルも写真で見てもらった次第だ。
長年携帯技術サポートの仕事をしてきたので、不具合対応をしていて最後動作してしまうとサポート側に返事が来なくなる体験をしていてサポート側としては最後までうまくいったのかどうか知りたいということを感じていたので報告を惜しまないのです。
3Dプリンターの保温カバーを作る Part2
新型3Dプリンターはメタルフレームでしっかりしているのだが、外気温に左右されるABSなどのフィラメントを利用するには無防備な構造で簡素化されてコストダウンされてもいる。
Robo3Dの保温カバーで作成した技法を活用して仕上げることにした。透明度の高いポリカのブラダンを購入しておいたので利用してみました。
これがブラダンとアクリル板で作ったRobo3D用の保温カバーです。
ここからが、新しい3Dプリンター X-ONEの保温カバー作成となります。
作成した3Dパーツは、Thingiverseのリンクに公開しています。
開口部のサイズは、ブラダンの幅でちょうど間に合うものだった。 |
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[MatterSlice] 100%指定でもInfilされないケースがある
[出力不良対策]新型Extruderに切り替えてからの顛末
Robo3Dプリンターの出力環境改善で導入した軽量パンケーキモーターを搭載するExtruderユニットを装着して安定化するという報告をしてから、発生していたことについて書き記します。
埋め込み型温度センサーにも変えてセンサーのストレス対策なども講じましたが、配線系統の断線をしらせるエラーが生じたことから、インタフェース基板からのセンサー配線系統を一式やり直すことにしました。
また、センサーとの接続部のコネクターには、安定化の目的から配線中継用のSMシリーズコネクタを採用し、三年前の購入以来のセンサー交換などで積み重ねられた延長や途中交換を経たセンサー配線を一気通貫でやりなおしました。
ですが、まだ残る問題がExtruderのフィード不良が起きていました。動作をみるとドライバーの駆動力不足でモーターが脱調していました。
安定にフィラメントが駆動されないことの確認は、出力の表面がざらついていることからもわかります。注意深く現象を監視しているとExtruderのドライブギアが空回りして振動しているのが確認できました。
ドライバーユニットの駆動電流不足だったようで、設定値を調整して安定に出力動作が進むようになりました。
先日からの大雨で床下部分の換気口から浸水が発生したので、そうした不測の事態をさける目的で遮水カバーを作成しています。
コネクターピンの圧着
秋葉原を歩いて探検・・・ 電子工作&プログラミング体験会
9/10は、Assemblageさんが企画された「9月10日電子工作&プログラミング体験会」に裏方参加してきました。千代田区街づくりサポートの一環で電子工作好きな新しい世代の子供たちを育成しようと、秋葉原のフィールドワークを経て電気街を知ってもらい、そうしたパーツを用いて工作をしてコンピューター IchigoJamをはんだ付けで作り上げるという濃いイベントです。
発起人の槙野汐里さんは都立航空高専のOGで、秋葉原でメイド服でガイドをされています。また、高架下のモノづくりスペース Assemblageのメンバーでもあります。千代田区の街づくりサポートという活動への助成基金を得ることが出来て、今回はその最初のトライアルイベントでした。
世話好きな高専OB/OGが、この活動の支援に名乗りを上げてはんだ付け教室でのサポートで若者たちの好奇心の扉をあけることに協力をさせていただきました。
開催された場所は、秋葉原電気街に集合して、パーツショップや測定器ショップなどを見て歩き、15分ほど歩いた神田美土代町にあるRENBASEという場所をお借りして行いました。ビルの屋上ペントハウスとなっている和室と、テラスが会場でした。
夕方からの工作開始となったので最後は月下のはんだ付けをされている写真もあります。
たくさんの楽しい写真は、Facebook上に公開されていますので、ご確認ください。
埋め込み温度センサーが届いた
これが決定版といえる3Dプリンター用の温度センサーが届いた。
従来品での一般的なセンサーは、ホットエンド(Volcano)の穴に差し込みビスで固定するというものでホットエンドとの間は接触で成り立っていました。ビス止めでは着実なテンションがかかっていたとは言えませんでしたね。
従来のネジの中にセンサーが封止されていますので、接触は安定に維持されます。
どんな効果があったのかと問われると、エクストルーダーの温度センサー異常の発生が無くなったように見えます。現在使用しているFirmwareはMarlineというファームウェアですが、無記名の”Err:”が発生することがありました。ソースから見ていくと印刷中にExtruderの温度測定が急低下した事実が起きた際に用いるメッセージだったようです。
Volcano自体は熱容量の高い高速出力が可能なホットエンドなので物理的に急激な温度低下が起きることはないので、センサーの接触不良が想定される項目となります。熱結合を安定させるために何か含浸させて止めるということも従来品でも行うことで回避できるかと思われます。
Robo3Dプリンターの更新はFirmwareの修正に及んだ
何が起きていたのか、写真を見ていただくとわかる人は凄い。これは、組み込みの里でアレンジしているプリント基板用のバイス(卓上万力)の主要部品である左右でネジの異なるネジである。これにより中心に向かって万力の嘴が移動することになるのだが、上下をカットしているのは確かに設計通りなのだが、底面が設計以上にカットされているのだ
従来品の右側の黒いパーツ(嘴も結合しているのでちょっと位置が違いますが・・・)と比較すると上下の整形が異なっているのが見て取れます。
Robo3Dのフォーラムの仲間と意見交換をして、現象からみてZ-offsetの処理が正しくハンドリングされていないようだというのが現象面からの推察。
実は、Robo3Dが使っているFirmwareはMarlinというメジャーなreprapプロジェクトのオープンソースなプリンター制御Firmwareなのですが、AutoLevel処理については、とてもユニークなのです。オートレベリングとは、3Dプリンターのヘッドと出力されるヒートベッドを基点とするゼロ設定を自動的に行い、プリントギャップを正しく確保するものです。この調整はマニュアルでやるととてもクリティカルなもので、ヘッドとプレートの間を0.1mm程度になるように基準の紙や隙間ゲージなどを使って出し入れした際の引っかかり具合で判定して、プレートの水平も含めて何点かで調整するというものなんです。
そんなオートレベリングにはz-probeというセンサーを取り付けて自動調整の段階では、ヘッドよりも下になる位置にこのセンサーを下げてプローブがプレートに当たるまで下げていきます。当たりが検知されたときの位置をfirmwareでは記録しておき、メカ的なセンサープローブとヘッドの相対距離を引くことで、正しいZ軸のレベルを測ることが出来るわけです。この相対距離をz-offsetと呼んでいるのですが、通常の構成では、この値は正の値となりますが、Robo3Dではマイナスとなるのです。
なぜマイナスになるかというと、Robo3DのレベルセンサーはX軸のフレームを支えているZ軸上の移動台座との間にセンサーが付いていて、実際にX軸を下げ過ぎてさらにいくと、このセンサースイッチが開放されて衝突をしるという逆転の方法で検知しているからです。実際には、開放された後に、Z軸を上げていくことで短絡するまでのZ軸の移動距離がz-offsetとなります。そのため、扱う値は負の値となります。
こうした特性から、ソフトウェアの設定メニューなどにおいてマイナスになる要素が、この一点しかないといったことからRobo3D用のFirmwareは独自のパッチをして提供していたようです。液晶制御コンソールからはz-offsetの登録編集メニューがあるのですが、こちらではマイナス範囲に対応しないといった問題もあり、メインライン化されていないコードを使っての制御は難しく、通常と同様なセンサーメカを搭載して利用しているメンバーも多いようです。
ざくっとFirmwareのコードを見直して、マイナスの取り扱いが出来るように修正したところ、正しく期待通りに動くようになりました。
メニューからもZ offsetをマイナスに設定できます。印刷結果も確認出来ました。
Robo3Dプリンターの更新その後
さて安定動作にこぎつけたかに見えたRobo3Dだが、出力にともない今回手を付けていないヒートベッド側に問題があるとのレポートで印刷が中断する事案が発生した。まさに根本を揺るがす事態だ。ABS出力で必須なヒートベッドであり、すでにホウケイ酸ガラスという耐熱で膨張率の低い専用のヒートベッドに更新してあり、試作品の雰囲気のあったReprapでおなじみのヒートベッドをベニヤ板のステージに浮かせていた雰囲気ではないのだが・・・。問題点としては、センサーワイヤーの断線またはコネクター接触不良、センサー自体の故障ということになる。
しばらく動作をさせてみて時折再発するのでシールド側(RAMPS)のコネクター(QI)も確認してみるも問題はなさそうで、ヒートベッドからのワイヤリング(太目のリボンケーブル)とセンサーを疑い、切り分けの意味でリボンケーブルは根元で延長可能な分だけを残してカットしてセンサー系統の配線についてみると100kオームのサーミスターを接続するラインではあるが20-40Ω程度の値をしめしていて可撓性の確認をしていくと断線しかかりもあるように見受けられた。ヒートベッド更新してからは2年ほどなのだがセンサーも交換してみることにした。
ヒートベッドの下には、ヒーターが張られていて、そこにセンサーが取り付けられていて、全体に粘着コルクシートで断熱されてアルミテープで押さえられているという形だった。先日シンクのすきまテープを張り替えていたので在庫のあったアルミテープを適用したが、ヒーター直下の状況では高温で糊が聞かなくなりはがれるという事態がさらに起きた。
粘着度の高い基板加工機で利用する両面テープで隅を抑える形ではがれを抑制して、給電する配線系統には26芯のリボンケーブルを用いて、ヒーター系統には10芯ずつを二つ使い、センサー系統には3芯ずつを二つ使いそれぞれを根元ではんだ付けして熱収縮チューブで処理をした。
銅製粘着シールもあるのだが、コスト的にここで使うべきではないと判断して一部のみである。
ケーブルはヒートベッドのテーブルベッドの端にタイラップで止めて可動部分の下側での問題が起きないようにしている。残りはヒートカバーの中でとぐろを巻いている。
結果としてサンプルを出してみたところ安定動作しているようだ。気になっていたフィラメントの供給系統も中華製ABSで十分スムーズに供給出来ているようで、エクストルーダーから煙突のように突き出たPTFEチューブがくせのついた内心部のフィラメントでも使い切るときにちょうどうまくハンドルできるようだ。