ついていないのか、ラッキーなのか

二週間の出張を終えて、金曜に帰国した。荷物の大半は会社に置いておけるものなので会社に立ち寄りお土産をセクレタリーの机に預けたり、スーツケースから汚れ物だけを取り出して大きな洗濯バッグにしているサンディエゴのお土産バッグに移して帰宅しようとしていた。今週はワイヤレスジャパンのイベントもあったのでサンディエゴからはマーケティングのメンバーが来ているようだった。彼らも一週間の仕事を終えてホテルに帰り明日帰国しようとしているようだった。聞けば恵比寿のホテルに投宿しているようだったので階下でタクシーに乗せることを仲間から引き受けて階下に向かった。花金なのか外苑東通りのタクシーはなかなか捕まらず、ようやくみつけて停めたタクシーは道を知らない新人で且つもクレジットカードは使えないタクシーだった。米国メンバーはどうみても日本円を二千円も持ち合わせている様子はないので同行することになった。

助手席に乗り込み、後ろには体躯のでかい二人のマーケティングが今週のミーティングの成果について語り合っていた。国内の状況と若干乖離した能天気な話を始めていたので、前からたしなめていたのだが、道案内を日本語で運転手にしながらの同行で英語で後ろのメンバーにチャチャを入れたりしているうちに真剣な説明を必要としたので声を荒げながら説明をしていくと「  right?」などと結んでしまった部分が運転手には右へ行けという指示になってしまったらしく気がつけば明治通りを走っていて目の上には東横線が走っている。あちゃーと思いながらなんとか恵比寿に向かわせながらも火がついた後部座席との会話の応酬にも収拾をつける必要がありマーケティングの仲間に伝わるように噛んで含めるようにして得心してもらった。現場で滞っている内容がマーケティングに通じることで解決につながれば良しである。

大きく時間をロスしたものの、たまたま会社に寄ったことから、懸案で半年以上解決に結びつかずほっておかれた事がマーケティングの仲間にビジネスとしての有用性を伝えることが出来たという面でみれば、超ラッキーだともいえる。起こるべくして起こった事態なのかも知れない。

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