業界独り言 VOL357 マイコン老師達とオフ会へ

オフ会と称して、同期の仲間や、一緒に仕事をしてきた仲間と語らうことは業界が違えても意味のあることだと思う。無論経験を共有してきた時間に基づく相互理解や互いへの信頼がベースとなっての話ゆえに、会わない時間が経過しても人生の味わいも追加されて円熟した味わいになってきての意見交換になるからでもある。20世紀に入社して、産業コンピュータの産声と共に歩き出して、いまでは家電品自体がマイコンなしでは語れない21世紀に突入した。

未だに鉄腕アトムも御茶ノ水博士も現れないが、確かにロボットもコンピュータも登場してきているのだが何か時代を牽引していくものが見つからないように感じる。社会人生活としての所謂、会社員としての暮らしが出来るのも後少しであり、同期入社の仲間もそれぞれ会社での役割を担って後輩の育成や、業界活動に身を費やしている。現場でソースコードを追い求め続けるあるいはチップセット開発を続けていくというのは日本では何故か順繰りに若手に回していくサイクルが不文律としてあるようだ。

会社生活を続けていく限りにおいては、それは会社との契約でもあり、気に食わないのであれば契約更新をせずに自ら条件のあう仕事に移るか、もしくは事業を興すというオプション選択ということになる。こうしたサイクルは実は米国であっても日本であっても同様で五年くらいの周期で自らが変えていくのが米国で、日本でのそれは、五年周期ぐらいで次々と会社の中での役目を変えていく必要に迫られるということになる。

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まぼろしの邪馬台国

久しぶりに一人で映画を楽しんできた、同書を書き起こした盲目の文学者である宮崎康平氏と、その妻和子さんの夫婦の物語である。時代背景も何も知らずに映画を鑑賞させていただくことになった不届きな状況ではあったものの。ロマンを追いかける魅力ある夫婦像を謳いあげる映画には、すっかり堪能させてもらった。

私にとっては、まだ見ぬ地である、島原ではあるものの次第に康平の追い求める原風景としての邪馬台国が被るようになり輝きが増してきたように感じ、一度訪れてみたい風景になりました。九州にはロマンを追い求める人が集まるのでしょうか。私の旧友にも、ロマンを追い求める夫婦が福岡にいますし、土地柄のせいなのか、風土がそう人に影響を与えるのか。

戦後復興の渦中での島原鉄道の前向きな経営が、その島原での天災に遭遇するまでの、豪放磊落なさまと、天災で受けた神託に基づく邪馬台国へのあくなき探究活動が社主を追放されても、彼のよき友人の助力と献身的な妻和子のサポートで成しえたのは、素晴らしい夫婦愛での二人三脚の賜物だろう。

業界独り言 VOL356 未来に何を託す

新総理が迷走しているようだ、珍回答をしたり聴衆を間違っての演説など嘆かわしい状態だ。一昨日は、ふるさとを題材にした古地図をベースにした痕跡探しといった番組を楽しみにしていたところ、大事件のスクープとして厚生事務次官殺人事件が出頭したことからキャンセルとなった。工学部中退の40台半ばの犯人の実像が描き出す、いろいろな意味での最近の日本の実情が見せるものはさみしい内容である。ヒステリックにそうした内容を追いかけることに終始するのもいかがなものだろう。

こんな現代という状況では、政治が何をしてくれるのか、何を期待してよいのかも不明で自らの判断で期待できるところに寄付をしたり活動をしていったりということが必要なのだと思う。政治への物言いをして税金の使途に文句を言うよりも、寄付をして期待する場所にふるさと納税的に運用したいのは道理ではないだろうか。先日の文化祭での母校訪問で、自身が思い描いていた最近の学生の志向している状況に対峙している先生を埋めるものとして幾許かの材料購入費などの基金があればと思い寄付を申し出た。

当初は、無線機材などの寄贈を考えていたのは以前から先生とも話をしてきた中で、アマチュア無線とネットの融合という意味で後輩の無線部員たちの活性化を図りたいというものだったのだが、活性化以前に無線部員という実態が電子工作同好会のように変貌しているということでいわゆる昔の電波少年といった趣きの子供たちはいないということのようで、まれにいるそうした子供達を捕まえて活性化するということ自体が無体な考えだったようだ。

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業界独り言 VOL355 埋め込み技術2008

今日からET2008が始まった。今年は春のETWestにも参加したのだが、規模でいえばET2008は倍近くの出展があるのではないだろうか。関西でやっているET-Westでは動員数が少ないからという理由で、参加しない関西の先端ベンチャーメーカーなどもあるほどである。関東での開催は、近くのパシフィコ横浜なので会社に行きしなに立ち寄れるメリットがある。むろん、帰り道でも道理だが。

今朝は、社内の電話会議が少し遅めにあった関係で自宅で午前中処理をしていたことから、天気もよいことで運動不足解消も兼ねてウォーキングで3kmほどの道のりを行くことにした。米国出張以来、久し振りの弁当を作ってもらったので、これも会場で食べることにした。秋晴れの天気でもあり爽やかなウォーキングを堪能して昼過ぎには現地に到着した。さくっと見回ることにしたのだが、ここの技術よりも気になっているベンダーや手間がかかっているベンダーなどを立ち寄ること全体の展示の雰囲気を確認する程度である。

FPGA全盛で簡単にマイコンコア入りのLSIシステムを構築できる時代であり、さりとて大規模なソフトウェア開発としてOpenSourceで積み上げていくのには、ギャップがあるといういびつな状況でもある。何かシステムを組み上げるという観点でやっつけるのか、最近はやりのプラットホームを流用してUIや開発環境を有効利用して、少量のシステム開発に役立てたいという輩も多いようである。ETの世界では、Javaのフレーズは見かけなくなってしまったようだが、Androidがとってかわってしまったのかもしれない。

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ハッピーフライト!

矢口監督の作品である。賑やかな顔ぶれと共に、はたしてどんなフライトになるのか楽しみにしていた。公開初日に川崎で見ることにした。少し早目についてHMVなどをめぐってからの映画館に向かったのだったが、その時点で初めて予約した席が、いや予約した映画館が東宝シネマズ川崎ではなくて109シネマズ川崎であることに気が付き慌てて駅の西口まで大移動と相成った。時間的には余裕だったのだが、確かにネット予約している段階で細かい席の予約が出来ずに変だなと思ったりしていたことを思い出した。

芸達者な役者と共に、くまなく巡らされたストーリーが、予告編のスパイス以上に広がった。旬な女優さんたちの活躍も、味わい深い俳優さんたちの好演も楽しめる。実際に国際線の限られた時間の中で遭遇するさまざまな事象を支える人たちをあまねくストーリーに引き出して、連携して見せてくれた技には堪能させてもらえました。田畑智子、寺島しのぶには改めて思いが深まりました。

業界独り言 VOL354 桁数が足らない

時代は、とても便利になり通信販売業者や地方名店には、とても肩入れされる時代となっている。距離感のギャップを埋めてくれるのは宅急便であり、インターネットを介してのサービスである。先日も仙台でお世話になった旧知の友に茶菓送付をするにしても、基本的に住所情報をメールから、茶菓業者のオンラインショップにコピペするということにより実現される。出先のKioskでの注文手続きよりも簡単かも知れない。少なくとも専従の店員ならぬサービスページが対応してくれるからでもある。

3連休を前にした頃に、前の会社の知人Tさんからメールが届いた。このプログに移行した独り言メーリングリストのリスナーでもある。転職を契機に前の会社で進めてきた技術者同志のコミュニティでの思いや後輩たちへの伝えたいものなどが相俟って始まったのが、もともとのメーリングリストでもあった。最近では、今の会社でさらに広がった仲間との接点なども含めて共通項としての感想などを提起したりもしているのが実情である。こうした人たちとの意見交換のつながりは大切にしていて、ときおりオフ会なども開いている次第である。

まあ、今の会社に移るきっかけも、実はそうした前職での活動のきっかけにもなっていた同僚が接点となっているし、彼が弾けた頃に連鎖反応的に自分自身もエンジニア同士のコミュニティという活動を進めてくることに弾けてしまったのだった。いろいろな人としての活動が、こうした連鎖反応を起こしている状況は、私自身はとても良いことだと思っている。少なくとも奉職して自身の固有値としての思いや技術やらをともに共有し相互啓発している会社活動という実践の結果としては当たり前のことだと考えてきていた。
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WANTED、WALL-E そして日焼けしそうな秋の日差しと秋風

三連休なのだが、大人の事情でどたばたと過ごして、成田からポートランドに向かっている。
早く着くことで定評のあるノースウェストだったのだが、またまた会社の都合で次回は使えなくなりそうである。
昨今の燃油代の加算などによる運賃体系の混乱などから、いまでは国内航空会社を使っての渡航がもっとも高くなっているという事情は世の中での開発費高騰などと同様な理由なのかどうかは知る由も無い。結果として同一系統のアジア地区の航空会社への切り替えが発生するのも已む無しといえる。率先垂範という意味において、こうした人事規定の施行に際しては、人心掌握をされる方々におかれては最新の留意をすべきである。国内航空便に比べて、米国ノースは割安になっていたとはいえ、手配の直後に施行発表された方針を照会したのは当然のことでもある。

人事の許可も得て、既に手配済みの航空券に関しては、適用しないという明確な方針が出て、以降の手配においては東南アジア地区の指定航空会社を第一優先として、手配が叶わない場合には、外国航空会社から順に割安な航空会社を順に検索して、手配をすることというお達しであり、最高額となるJAL/ANAを選択するということに関して命を懸けてきたような輩においてはあきらめきれない事情となったのは、昨今の状況では贅沢以外の何者でもない。なにせここまでの議論はエコノミーではなくてビジネスクラスでの料金比較と適用においての議論だったからなのだ。

限られた10時間足らずの時間を、ホステスまがいのサービスをしつこく飲み放題のバーにでもいったかのような癒しの時間として誤解する輩などにおいても同様な天誅が下っても差し支えないと感じている。仕事で到着して直ちに着任できるということを目的として、そうした便宜を図ってくれる会社は国内メーカーでは既に途絶していようなので、ありがたいということで感謝の気持ちを忘れることは無く仕事にまい進すべきなのである。さっさと食事を出して、ただちに睡眠をとるのか。あるいは残っている資料を作成するためにpc電源を提供してくれた上で周囲の騒音を軽減してくれる機材を提供するのもアリではある。
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業界独り言 VOL353 本質を追いかけてほしい?追いかけたい?

日曜は、朝から母校に出かけた、学園祭であり先輩である教授に会っていくつか相談したいことがあった。大学同様に独立法人化された母校の高専は、まずはインプットとアウトプットに対して成果を出そうとやっきになっている。学園祭は、そうした学校運営の中でも重要な位置づけのイベントといえるだろう。設立の目的自体は、プロフェッショナルエンジニアの育成と輩出であるのだが、最近の学校の流れとしては更に進学したいというニーズに呼応する形で、パイパスする大学のような位置づけにもなっているかも知れない。中学卒業の段階で、エンジニアリングの学習をまとめて行うということに意義深いものはあるのだが、最近の日本での教育指針の幼児化から、そうした意識の高い言い換えれば好奇心にあふれた子供たちというものが育たなくなり大学進学といった動きに流されてしまっているというのが実情だろう。

教える側もメーカー帰りの実力派、そして意識ある学生とのタイマン勝負という図式が、ある意味でバンカラな環境で成果を出してきた時期もあっただろう。大学受験という競争よりも身のある教育をタイムリーに行うということが高邁な設立指針だったのだが、現在の日本という国の状況からすると望み得ないということになるのだろうか。木更津という町並みは、バブル崩壊で崩れさった印象があり、駅前が荒廃している雰囲気するある。かつて中学三年の時に、文化祭を一人で訪ねた際の元気のある町並みは影をひそめて、おしゃれな洋菓子・レストランといったお店も今では和菓子屋として生き延びる程度になっていた。既にいくつもあったデパートは皆撤退していている。バスに茶菓の袋を携えて乗り込むと母親に連れられた中学生といったペアがいくつも乗り込んでいた。

学校に到着すると早速、お世話になってきた古巣の職員の方たちに茶菓配布をすませて、待ち受ける先輩は入試相談コーナーというブースで午前中は待機ということだったので急襲したが、まだ開店間もないからか、先ほどの親子などは登場していなかった。しばらく後輩達への設備寄付などの相談を持ちかけたのが、先日の話いらい色よい返事がもらえていなかった理由、寄贈したい後輩というオブジェクトが最近では滅亡しているということだった。確かに無線部というクラブ活動を当時ささえていた無線通信への畏敬の念などは、昨今のPHS/携帯/インターネットということから子供たちが楽しいということではなくなっているのだろう。 続きを読む

センターオブジアース

ブレンダンプレイザーの3D映画である。久し振りに子供比率の高い映画を見ることになった。
3D映画自体は、子供向けという範疇なのかもしれないが、楽しいものには違いなかった。
3Dメガネをかけなければ、見れないのが不便ではあるが、ベルヌの地底探検を小説ではなく、映画で楽しむことが出来る時代になったということを喜ぶべきだろうか。確かに3Dの技術は素晴らしく表現力の一つとしては、よいものだろうが想像力という観点からいうと小説を読むことで育んできたそれを失ってしまうのではないかと思う。