イーグルアイ

近未来あるいは現代設定のストーリーである。最近の監視カメラ付きのコカコーラの自動販売機を人権蹂躙といったストーリーで破壊する輩がいるのだが、監視社会が徹底した世界でようやくe警察的な環境で人間がやっと落ち着いて生活が出来るのだとすれば、すでにその段階でこのストーリーが提起する問題にどっぷりと浸かっていることになりそうだ。

あまりにも冷酷といえる計算しつくされた世界の上で動かされているのだとすれば、とても悲しいしそんな状況を理解しえない中で暮らしているのだとすれば、機械にかぎらず9/11のような状況も含めて、この世の中はとても悲しい状況だといえるのだろう。見終わって少し頭の中で思考がショートしたような違和感があり、自分自身の中にもそうした部分が出来ているのかも知れないと感じ恐怖を覚えた。

仙台でオペラ

21世紀だというのに、映画ではないが少年時代に思い描いてた未来とは少し時空がずれてしまった印象がある。さて、第二の会社生活も定年を考える時期ではないにしろ、ある意味で締めくくりを考えていく段階には入ってきたといえる。直球勝負ではないにしても、少年時代に思い描いた夢に飛び込んで暮らしてきた無我夢中の時間を、ある日突然振り返り気がつくと自己の思いとの矛盾などに気がついた最初の転機、そして今また10年あまりを過ごして昔の仲間たちをお客様として支援する仕事をしながら立場を変えて当時の思いや錯綜してきた流れなどをめくり、いまのお客様としての印象や気持ちに思いを馳せる。そんな、たっぷりとした時間を過ごすことが出来た。

気がつくと中学時代の同級生の名前を、インターネットで見つけてその写真から当時の面影と夢などから本人と確認することが出来ていた。これは21世紀らしいものといえるかも知れない。彼女は声楽を目指して芸大をへて音楽活動をしつつ教育の道を模索して仙台の地での活動を始めていたということだった。うろ覚えだった大学名が、たまたま今回のお客様の事務所の目前にある大学かと誤解してメールをしたためたのだが、実際は市内の大学だった。しかし連絡がつき帰りの新幹線に合わせてお茶をして話をしようということになった。

40年ぶり近い時を経ての再開で、なぜかとてもドキドキしたりして仙台駅で待ち合わせをして新幹線の時間まで喫茶店で話をした。大学教授である彼女は大変忙しいらしく、この後は仕事の会議がまっているらしかった。たまたま入った喫茶店で担当になったウェイトレスは、そんな彼女の教え子らしくアルバイトだったようで、コーヒーと紅茶の二人のオーダーになぜかケーキが特別セットで配られてきた。40年の互いの人生のショートストーリーを少しづつ話をして、互いの今の風貌の先に映る、時代の印象を思い返すには十分な時間だった。夢をみていた時期、人生の転機でたまたま出会ったことなど初めて知ることなどもあり短い時はあっという間だった。思いついてメールをして会えたのはとてもラッキーだった。

三回忌、マルタの刺繍

父の三回忌があり、朝から駒込吉祥寺まで出かけた最近は、湘南新宿ラインが池袋まで直通なのできわめて便利である。休日の朝ということで平日にありがちなダイヤの乱れもなかった。大家族だった我が家も、親族として集う機会がヘって来た。積極的に訪問しないと途切れがちになってしまうのだろう。妹夫婦ふた組、昆虫取引で身を立てている兄、母、叔母そして我が家夫婦、法要を済ませ、卒塔婆を墓に立て父、祖母の墓に手向ける。大きな中華テーブルをお茶の水で囲み昼食にした。父の記念写真をDVDアルバムに起こしたという義弟の作品を流しつつの時間だった。今年の我が家の銀婚式に続き、妹夫婦も次々と来年から銀婚式が続くのである。姪たちの進路や学業の状況の話題、母、叔母姉妹の旅行の話などたわいもない話だが縁者の時間がゆったりと流れた。

お茶の水から腹ごなし、神保町、小川町と散策しつつ細君の散歩靴をニッピンで見つけた。しっかりとした作りでデザインも好みだということで即決まりとなった。通信販売でネット検索するよりも、こうしたものは散策で見つけるのが効率的である。また、そのうちにバーチャルで感触までも確認できるような時代になっていくのかも知れないのだが・・・。東京大地震で崩壊するという時代までは、少なくとも楽しみたいものである。大手町を抜けていくと、地下鉄工事と思しき道路工事をしている。ははんと思うのは、いわゆる泉岳寺から上野公園口まで結ぶ直線の地下ルートということらしい。成田新幹線計画の再開であるようだ。

東京駅を横断して、京橋経由で銀座に入り、シネスイッチ銀座で「マルタの刺繍」を鑑賞する。夢叶わず人生の落日の時期に花開かせようと努力する遅れてきた娘たちの話ともいえる。スイスの映画であり、カレンダーガールや、天使はこの森でバスを降りたなどを彷彿させるもので、お洒落なランジェリーショップを開店軌道に乗せるまでの挑戦が人生模様にはめられて事件と共に展開されていた。

映画試写会 ハンサムスーツ

鈴木おさむさんの脚本であり、ドランクドラゴンの塚地武雅や無駄に明るい谷原章介、いい味を出している中条きよしなど、たのしめるエンターティメントな作品で、鑑賞後とても温かい楽しい気持ちになることが出来た。公開は、11月からなので、しばらくは秘密をキープしなければならないのである。ともあれ楽しい作品が見たい方にはとってもお勧めな作品である。

会場は、竹橋の科学技術館サイエンスホールでした。提供はWOWOW

おくりびと

本木君演ずる、チェロ弾きを目指していた楽団員が、リストラから納棺師という職業に、巻き込まれていく中での葛藤や人間模様・・・。山崎努の怪しげな雰囲気も懐のふかさも含めて、楽しんでしまった。余貴美子さんも好きな女優であり、広末涼子も最近のテレビドラマから見ればがんばっていたという気がする。脚本は、小山薫堂氏であり、あらたな境地に踏み込んだという感じがする。

業界独り言 VOL350 サポートへの期待値

高速クロックで動作するのはマイコンだけではない。世の中の開発サイクルが速くなるにつれて、サポートの期待値もどんどん高まっているのである。クロックの合わないお客様との間では、ビートが生じるか、もっとひどければ同期しないということになる。周回遅れといった事態で二世代遅れた単位でしかチップを更新できないという状況にもなるのだろう。チップセットが高機能になればなるほど、そのためのサポートすべき範囲が広がってしまうのでいわゆるマッハの壁ということにもなってくるのだと思う。

マッハの壁を突き崩すためには諸説があり、共通プラットホーム化という掛声が聞こえてくる。こうした中にビジネスモデルも含めてレディメードのWindowsMobileが良しという考え方もあるし、通信キャリアとしての差別化あるいは従前との互換性が問題だということで進まないケースもある。これ事態が、マッハの壁ということなのかも知れない。すでに、Androidも登場してきたのでLinuxベースで開発されてきた取り組みにも風穴があくことになるのかも知れない。プラットホームを開発していくというからには、その中でも風穴をあけていく位の勢いがないとやっていけないのが実情といえる。

ベンチャー気質で、こうした取り組みがオープンソースコミュニティと相互扶助で確立するのかどうかは未だ未知数ではある。Javaの世界が従来のC言語による高級言語達成による効率化の次に、オブジェクト指向言語としての特性などからさらなる効率改善ということになるのであれば、目指すところといえるだろう。開発方法論も、その取り組みに対してのモチベーションも含めてクロックの高い感性で臨むことが必要条件となってきていて、開発サポートということに対しての問題意識も現場実情を察知する感度も含めて高い資質が望まれている。

サイクル遅れで同期しているかの誤解をもったりしているようでは、同期外れという認識を自身が早期に持つことが必要なのだが、なかなか管理者の立場だと不幸になるのは、いたしかたないことなのだろうか。開発サポートという資質は、幅広く適切な理解を持つことが必要なシステムエンジニアになっていくことが求められていて、とくにお客様との間に立つ者はその能力が研ぎ澄まされる必要がある。この仕事を最初からこなせるようなエンジニアを外部から求めることは不可能に等しい愚行だといえるのだが、管理者にその意識がない限りは続けて不幸のクロックドロップしたようなサイクルで回してしまうことになりさらなる不幸を呼んでしまう。

では具体的な施策があるのかといえば狭い範囲をベースにまずは、開発サイクルをきっちりと持つことが必要であり、専門技術者としての経験を積むことが必要だといえる。お客様との間に立つ担当者というものをすべて各専門チームのリーダークラスに適応させるということがもとより解決策に近いのかもしれない。実際問題、結果としてそのような人選になってているケースを実践してみると、リーダーの仕事にプラスアルファで対応できそうな感触を持つし、お客様に沿った感性をさらに高めていくことが出来るという側面もある。技術バカということではなく全体最適も含めたシステマティックな理解を深めていくことが求められるからだ。

とかくコミュニケーション能力が問われると思われがちだが、言語能力のみでクロックの低い人は最先端の状況においては合致しないエンジニアといえる。大学で英語を学んできても実践と結びつかないので使えないという人が多くの場合であり、少なくとも大学受験を制してきた人たちならばあとは実践で耳を鍛えることぐらいで解決していくのだが・・・。国内の開発現場のエンジニアでも好奇心あるいは向上心の薄い人たちでは結局のところ職責が上がる頃には自分自身の範疇を狭めてしまうケースが多いように見える。

開発に対しての飢餓感がないというのが、日本の組み込みソフト現場のベースなのか、そしてそれはゆとり教育がもたらした弊害なのかも知れない。平和ボケした生活を続けることで正面切って戦闘が出来ないのでは結局のところ、その平和すら維持できずに危機感をもったアジアの仲間たちが追い抜いて行ってしまっている実情になってしまったということを肯定するしかないのかもしれない。外資の先端ベンチャーで仕事をしていると、より鮮明にその差分が見えてしまう。自分たちのスキルセットとお客様のスキルセットあるいは、その競争相手となる他のお客様との差分も見えてしまう。ただし同様に自分たちの仲間とほかの地域とのパフォーマンスの差分についての認識は見えないものなのだろうか。

結局のところ、そうした感性のクロック能力について見極めることが必要なのだが、いままでのこの会社での経験からも見極めるのはとても難しく知己であったとしても、しばらく仕事を一緒にしてこない限りは過去の理解をベースに考えるべきではないと思うようになっている。縮こまった日本の組み込み状況の中で、伸ばしていこうというための活動は、それ自体がクロック高く動作していくことが必要なのだが、重しのようにのしかかってくるクロックの低い人たちとの仕事をどのように解決していくのかは、私自身まだ暗中模索である。

横浜界隈のパン屋ベスト3

銀婚式を前に、午後二時すぎから細君と散歩をしてきた。近在のペスト3のパン屋をめぐるというコースだった。南区に住んでいる私にとって横浜にあるパン屋は豊富だと認識しているのだが、あるサイトで目にした三軒とは。

馬車道のレェグラヌーズ
横浜橋のBellbe
元町のLesSens

というものだった。馬車道のそれと横浜橋のそれは十分認識していたので3番目が気になった次第である。

まずは、馬車道を目指して大岡川沿いを歩き最近はとみに再開発で浄化された黄金町あたりもいろいろな若い人たちの活動が見られるようになっていた。吉田町の裏手を抜けて、今年閉店目前の松坂屋を目指ししばし、有隣堂で時間をつぶした。伊勢佐木町に昔あった丸十ベーカリーはなくなってしまい、いまはヴィドフランスのみとなっている。馬車道のグラヌーズは和菓子屋からの転身でベーカリーを営んでいる。イートインで気軽にできたてのペストリーやサンドイッチそしておいしいコーヒーがのめるというとてもお勧めのスポットである。休日でブランチを自宅でとって午後からの散歩だったのでここではコーヒーとペストリーでティータイムとした。やぶきた茶アンパンはとてもお勧めである。細君はトルティーヤでまいたスパゲッティのロールを選んだ。

馬車道からは、元町を目指すことにして、 日本大通を目指して、さらに山下公園へ抜けて元町をフランス山から攻めることにした。目指すレサンスは元町プラザの三階にあった。フランス料理の店との共同といった佇まいであり、細君は、次回は料理を食べに期待度を高めていた。両端が窄まったスタイルのバゲットとカレーパン、塩味のクロワッサンを試しに求めて元町を戻ってきた。ここには、ウチキのパン屋もあるし、ポンパドゥルもあるのだが・・・。ユニオンで紀伊国屋のパンをさらに買おうとしたのだが本来の目的を思い出して留まった。

元町の入り口からは、いったん中華街を巻くように戻るルートでスタジアムの角まで戻り、横浜橋を目指す。途中に場外舟券売り場が出来ていたのは知らなかった。道沿いのファミレスも淘汰されて最近の安いタイプに切り替わりが起こっている。三吉橋の側から横浜橋を端から舐めるルートとなった。夕方の買い物の人出で賑わっている。ベルベは以前にもあったパン屋からの切り替えで出店したようなのだが、なかなか気の利いた店でちょっと横浜橋の雰囲気とはずれているかも知れないのだが、そこはケーキも置かずにパンのみで運営することで溶け込もうとしているようだ。とうぜんのごとく朝食用のバタールを買い込み、さらにはごぼうのエピまでも求めて夕食の主食はパンで占めることになった。なお、横浜橋には、もう一軒丸十早川ベーカリーというパン屋がある。

ちなみに、2ch情報では、「丸十とは、桜台にある丸十パン協同組合の田辺さん(「田」の字から丸十) の元で修行した職人たちが暖簾分けの意味で屋号につけます。 この田辺さんが日本で始めて米麹・ビール酵母でパンを創った職人さんです。 昔懐かしい香りがし、むにゅうっとしたパンです。主に惣菜パンが多いです。 」とのことです。