何度かに一度は芽を出してくるのが、フライトキャンセルあるいはディレイである。サンディエゴとLos Angelesの間のそれは特に午前中に起きることが多いのだ。くるときは良いのだが帰りは致命線となる。ちなみに今回のフライトでは来るときの便は空いていたにも関わらず、私の荷物は一便遅れていた。これは、何かの積み込み誤りか何か・・・だったろうか。帰りは、11時発のNWのLAX発成田行きに乗ろうと八時前のユナイテッドエキスプレスに乗る予定だった。他のメンバーよりは時間が早いこともあり一人でタクシーで空港に向かった。運転手のお兄ちゃんとは、ロスまでタクシーでいったほうがいいんじゃないの・・・などという話をしていたのだ。
カウンターでチェックインして荷物を預けて、ゆったりとiPodを聞いて待っていたのだが、ユナイテッドのお姉ちゃんがページングを始めた。10時以降のインターナショナルにコネクトする予定の方はバスに乗れという。飛行機が霧でサンディエゴにこれずに引き返したというのである。寝耳に水、帰国組と思しき旅行者がカウンター前に詰め寄っていた。お姉ちゃんいわく8時にバスが来てロスまでハンドルするので10時には到着するので、これが最善だというのである。ちなみにこの報知時刻は、7:30前である。バスへの振り替えチケットを発行してもらい、チェックインカウンターに戻り、荷物を返してもらい、さらにコミューター空港の外でバスを待つのだが、結局きたのは30分遅れで、8:30である。ある意味でこの時点で絶体絶命である。
まあ高速が順調ならばなんとか間に合うかもというのは前回タクシーでいった際に90分ほどで着いた記憶も手伝っている。だが、あれはホテルからではなかったか、いずれにしても一時間無駄に待つという徒労を味わった上では無料のバスに乗ることを選択するしかなく行動力不足の自分を憂う。あきらめてバスに乗り込んでいると、次々と後続のフライトまでもキャンセルになり当初の方針はますます揺らいでいたようだった。いわゆる自分のフライトは切り捨てられた部類に属していたようだ。誰かが「私のフライトは10:20なのよ」と叫んでいた。同類がいるようだ。
ともかく走り出したバスで昨日からの夜更かしからの眠気が襲いながらiPodで70年代に浸っていたのだが、思いのほかスムーズに走っているようで後20分ほどで到着だというアナウンスが運転手からあった。10時頃のことである。しかしそれから道はスタックをした、反対側車線は台数も異様に少なくスムーズなのにこちらは大渋滞を呈している。といっても止まるほどではないが・・・。運転手は異常を察知した上でアクシデントがあったようだといいコメントを避けた。しばらくいくともう空港の近くのところで反対側車線の車が切れた。いないのである。ほどなく消防車が数台待機している緊急度の高い状況がみてとれ、そのなかにドラム缶が散乱するなかで大きなトレーラが横転して高速道路を止めていたのであった。
こちらの車線も引火を恐れてか、あるいは見物渋滞だったようで、反対側車線のその先にはびっちり詰まった車の流れが地獄の様相を呈していた。LAXにようやく到着したのは10:30でありインターナショナルに向かう運転手を制して、ターミナル2で下ろしてもらった。まだNWのカウンターに人は居たのだが出発時刻の一時間前を過ぎている状況では何のすべもなかった。明日のフライトを予約して、近くのホテルシャトルが来るのを待ち、最初に到着したWestinホテルのシャトルによりとまるべきホテルが決まった。 まあ、このシャトル自体は、三つのホテルの掛け持ちで、ホリディインとラキンタにも行くようだったが・・・大阪Westinを思い出して二もなくWestinを選択した。