新たなメンバーを数人迎えて、トレーニングやサポートの日々が始まっている。無論、新たなお客様に対してのトレーニングをするということも最近は多く行っているので、実は、そうしたお客様へのトレーニングをしている席上に出席しながら、実はNewcomerのトレーニングも兼ねていたりもするのである。そうした実情を参加されているメーカーの方も知ってか知らずか、といってど素人のメンバーではないので経験値に基づいたフォローが出たり話題も提供出来るので、参加していただいている事は相互にとってメリットがあることでもある。海外渡航の経験も長い人もいれば、数週間海外留学したことがあるといった人もいる。サンディエゴが彼らにとっては、なじみの深いところでもないので俄かに単身出張してもらいはなからレンタカーで運転してくださいといっても温度差はある。
国内のお客様に技術サービスを提供し、その貢献によって商売をしているQuad社のビジネスモデルでは単に時間売りをしている訳ではなく製品にチップが採用されてようやく回収が出来るシステムでもある。無論、ライセンス収入を得ている部署もあるのだが、これは次期の技術開発投資に向けられているのであってチップビジネス部門では、そうして開発されてきた技術成果を投入して開発したチップセットと、そのソフトウェア資産ならびに技術サポートの提供を通してビジネスに繋いでいるのである。端末開発を弊社チップセットでやっていただくというからには、ワンショットの契約フィーが課せられてこれにより無償供与されるチップセット(サンプル数)や、技術トレーニングそしてサポートが受けられるようになる。同時期に多くのお客様に技術提供をしながら、技術完成度をさらに高めて効率よくサポートをしていこうというモデルでもある。
当然、こうしたサポートするエンジニアの資質は、私たちの理解としてはソフトウェアエンジニアとしての常識を持った普通の技術レベルの人材を求めている。しかし、なかなか求人用件を掲げてみても期待値に適う人材に出会うことが少ないのはなぜなのだろうか。また、数少ないメガネに適う人材が見つかっても、気持ちとして自立してすっと話が決まるまでには紆余曲折がある。不景気な、この時代に転職するということ自体がリスクだと考える人が多いのは事実なのかも知れない。お客様の開発エンジニアと対峙して、技術の語り部でありホームドクターでありといった仕事をこなしていくのには開発をベースとした仕事にフォーカスしていた感性では向き合えないのかもしれない。ある意味そうした仕事を卒業した上でのシニアの感性が求められている。