現在・過去・未来・・・、あの人に逢えたなら・・・。すっかり迷い路に入り込んだしまった感のある携帯電話業界である。過去に定義した未来はどこかへいってしまい、現代の収拾がつかなくなっている。ブロードバンドISDNという言葉も、すっかり意味をなさない時代になってしまっている。ISDNを解約してアナログ契約に走る姿など誰も予想させられていなかった。
武蔵野を訪ねたり、三浦半島の山の上をハイキングで詣でていた時代に書き綴られてきた未来日記は、そのとおりの活動をしても幸せにはなれないという電波少年のオチになったりしている。突然訪れた地震で剥離してしまったハイキングコースは安全柵も講じられていない千尋の谷であったりもしている。宮崎駿ならば飛翔という荒業で次の画面に飛び移るシーンかも知れない。
ゲルマニウムからシリコンへの時代に突入しようとしている。PNPからNPNに移行する時代なのだ。この場合、少しPに必要なのPの層は限りなく薄くすることと、適当な不純物の混入なのかも知れない。分厚いNPNではシベリアケーキになってしまう。新しい工法を学びつつ新しい次代に突入するという未来日記の新章は期待できるのかもしれない。時代考証もつかの間に、身のこなしも軽やかにADSLやら光やらと華麗に転身しようとしている部隊もある。