VOL76 新たなビジネスモデルを考える 発行2001/2/4

独身生活に一時的に立ち戻る中で、旧い仲間達との食事をすることに時間を割くことが出来るようになった。”法人割引あります”と書かれた居酒屋で若手や次世代の旗手などと話をした。無線システム商品の開発をビジネスとして捉えてきた初芝通信の直系の本流の仕事している恐るべき技術集団でもある。かつて、横須賀の研究所から一笑にふされた分散型電子交換機の開発を成し遂げた奇跡の流れの末裔でもある。

世の中の技術者のレベル低下なぞ何処吹く風で精鋭の技術者達が無線プロトコルの開発から端末・基地局それを構成する小規模電子交換機・ネットワークまでも開発成し遂げることが出来るのは流石である。PaloAlto研究所も恐れおののく集団である。業界独り言を書くようになって携帯業界の開発の舞台裏を支えつつ認識していた状況とは、異なる悩みに陥っていた。おそらく1000から10000台規模のシステム構築をフルターンキーで開発できる人たちが・・・・である。

システム事業という観点でみた顧客対応するカスタムシステムを構築するというビジネスモデルが立ち行かなくなっているのだという。果たしてそうなのだろうか。携帯で成 立していると思われるこの会社の歴史は、無線という事業によってたつシカゴにある米国の会社のそれに似たような背景がある。アプリケーション応用という観点でみれば、大阪の本社を中心とした全国規模の丁稚達によりニッチな市場を纏め上げてキャリアまでも事業として構築してきたのだが・・・。

端末事業などを進めているとシステム的な開発力の不足がフォーカスされてくるが歴史の流れから最近では研究所のビジネスを個別最適化を目指して支援していくかたちになってきていたことなどが影響しているのだと思う。他方、システム開発を進めているチー ム存続は量産というよりもプロトタイピングの範囲で済ませなければということになってきて、周囲から浮き上がってしまようだ。開発のプラットホームを叫ぶ彼らの意識は事業部の他組織から理解されないで居る。

システム開発力を標榜している初芝電器にはソフト軍団を統括してシステム件名への対応をしてきた歴史があった。新社長の方針で工場と開発部隊の分離ということが掲げられてることもあり、システム開発を進める別組織として独立して事業部を生産工場として 使えばかれらの開発力を会社全体に生かせるのではないだろうかと話は盛り上がった。こうしたプラットホームの話などを共通解として感じるQUAD社と初芝の中でそれに取り組んでいる彼らの環境を取り巻く差異はビジネスモデルの差異なのであろう。

彼らが自分たちで新しいビジネスモデルの中で産声を上げてもらえたらと感じてい る。システム開発という仕事でフルターンキーの開発能力がシステム事業部の工場の生産効率などからミスマッチしてきているのは業界のほかの会社からみても、実に奇妙なものである。

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