業界独り言 VOL04 2000年突入

イリジウムのおかげです。メーカーからみると悪魔の囁きのようだったイリジウム電話である。ニーズは確かにあるのだがメーカーの皮算用から見れば無いのに等しいのかもしれない。無いのに等しいようなユーザーに身内がいた。実兄は、昆虫標本商を営んでいるのだ。東南アジア地区でのPHSの基地局が蟻に襲撃占拠されるなどの事件ではお世話になったが、その後、例によって音沙汰がなかった。

正月の実家訪問で数年振りに、その実兄と会った。最近標本商以外に新たな商売をはじめたそうである。生きている昆虫、とくに甲虫類の斡旋ができるように法律が改正されたそうでこの商売を始めているようだ。南米の奥地から、モンゴル高地や東南アジアの島々に派遣している採集人とよばれる人々との連絡にはイリジウム電話が有効であるようだ。

DIMEに出てきそうなどこかの冒険先生みたいな輩が身内にいたとは灯台もとくらしという奴である。さて、くだんのイリジウムがモンゴルにあると何が起こるのか、・・・・・。実は、用も無いのに電話をかけてくるのである。「新種の蝶がつかまった」というような嬉しい電話ならともかく、「今日は収穫が無かった」という電話が入ってくるようになった。

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